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「働く大人」はつらいよ(後編)

ついに実現した列島中継担当。休日に下見に行くほど熱を込めたなか、本番の出来や如何に…。

自己採点は、30点!うーん、低い。緊張のあまり顔がこわばっているうえ、無難に終えてしまった不甲斐なさ。色々な意味で一生忘れられない中継になった。
ただ、これだけは言いたい。今回は出来不出来ではなく、中継が実現したことに大きな意味があった、と。

そもそも、正式な列島中継リポーターは武田伊央・宮脇憲一両アナ。どちらも素晴らしい先輩で、なんら異存はない。が、二人に決まってから自宅で爪を噛む回数が確実に増えた。

そこで私は、「公共の電波を使って訴える」作戦に出る。テレビ、ラジオで「私も列島中継をやりたい!」と騒ぐという、放送人にあるまじき公私混同ぶりであった。
ただ驚いたことに、少しずつ「冨士原の列島中継を見てみたい」という声が、SNSなどで出始めた。「番組が好きで研究しているアナウンサーがいる」「愛がすごい」などなど。また社内でも、噂を聞きつけたテレビ編成から、THE TIME,の番宣番組を仰せつかった。

そしてジワジワと「列島中継担当を熱望しているアナウンサー」というイメージが広がってきたことで、今回の代打が実現した。
うまく表現できないが、自分の力というより、沢山の人からグッと押し上げられたような、そんな感覚があった。

アナウンサーだからといって、社交的とは限らない。内向的でお世辞にも明るいとは言えない性格、THE鎖国型ビジネスパーソンの私。
会社員は社内で器用に立ち回るべしとよく言うが、それができりゃあ苦労しないよ!が内心であった。

そんななか、今回中継が実現したことで、少し自分を肯定することができた。とうとうと自分語りをしておいてなんですが、本当に皆さんのお陰だと思っています。ありがとうございました。
次なる目標は、正式な列島中継リポーター就任。今後も公共の電波を使って訴えていくつもりなので、お許しを。

追伸 10歳のオレ。「働く大人」は、思ってたよりも大変だぞ。頑張ろう。

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