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丸っキリ見えない⁉

福岡県内で今年初めて30度以上の真夏日となった今月16日の翌朝、海から暖かく湿った風が流れ込み、北部沿岸では濃い霧が発生。特に宗像市の湿度は一時100パーセント、見通しは150メートル以下で、大島と神湊を結ぶ市営渡船1便が欠航してしまったのです。

実はその便、修学旅行に出発する大島学園の6年生3人と教師2人が利用する予定でした。宗像市の視聴者からは「ちゃんと修学旅行に行けたのだろうか?」と心配する声が。早速問い合わせると、子供たちのために、安全を配慮した上で大島の海上タクシーが運航してくれ、5人は無事に海を渡り、長崎へ旅立ったとのこと。地元の人たちの愛情に恵まれた子供たち。これも旅の良い思い出になるのでしょう。

実は、5月から梅雨が明ける7月中旬ごろまでは、暖湿流で海霧の発生が多いのです。1955年5月11日、瀬戸内海で発生した濃霧のため、約800人が乗船していた紫雲丸と大型貨物船が衝突、修学旅行の小中学生100人を含む168人が犠牲となりました。この時、沿岸には濃霧警報が出され、視界は50メートル以下。前線近くでの霧の発生でした。

まもなく梅雨。大雨だけでなく濃霧も発生させる梅雨前線の動きから目を離せなくなくなります。
 

龍山康朗=RKB気象予報士・防災士
毎日新聞福岡版 2023年5月27日掲載

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龍山康朗