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まだ見つからない行方不明者 進まない片付け 雨はあがっても苦悩は終わらない 九州大雨

今月10日未明からの雨でこれまでに7人の死亡が確認された九州北部地方。被災地では、行方不明者の捜索や復旧作業が続いています。


◆300人体制で範囲広げて捜索
佐賀県唐津市浜玉町では、13日朝から警察・消防・自衛隊など約300人が行方不明になっている50代の男性の捜索を続けています。捜索の範囲は、現場から約6キロ離れた河口付近まで広げていた捜索を、現在は、隣接する福岡県の海まで拡大しています。今月10日の大雨で福岡県では5人佐賀県では2人の死亡が確認されました。福岡県は、久留米市田主丸竹野で亡くなった男性については北川良俊さん、久留米市荒木町の田んぼで見つかった男性については筑後市前津に住む水原眞一さんであることを明らかにしています。

RKB町田有平記者
「谷防災担当大臣が竹野地区に到着しました。土石流の現場へ視察に向かっています」

土石流により北川さんが亡くなった久留米市田主丸町には、谷防災担当大臣が視察に訪れました。現場で服部知事や県の職員から当時の状況などについて説明を受けたあと、被災した自治体のトップたちと意見交換をしました。

谷公一防災担当大臣
「災害が重なったことがことが大きな特徴であり、それだけ被災者の皆さんには心が折れるほどの衝撃だったかと思います。現場の状況を把握して、一日でも早い復旧・復興の方策を見いだして実行することが大切」


◆片付けも進まない 朝からトラックの列が

RKB町田有平記者
「田主丸町の災害ごみ受け入れ場です。運び込まれたゴミを重機1台で処理しているため、対応が追いつかず、順番待ちのトラックがずらりと並んでいます」

久留米市田主丸町では午前9時から災害廃棄物の受け入れが始まりました。

被災した男性
「たまらないね。6時から並んでいる。笑っちゃうでしょ」

被災した男性
「みんな困っている、立ち往生して。何時間も待てないんですよ」

大量の災害廃棄物が持ち込まれているため久留米市は、新たに宮ノ陣クリーンセンターと上津クリーンセンターでも受け入れを開始しています。


◆東峰村では断水や漏水が続く
6年前の九州北部豪雨で大きな被害が出た東峰村。今回の大雨で人的被害はなかったものの、道路の損壊や土砂崩れなどの被害がありました。

東峰村の住民
「断水していました。給水していたので水をもらいに行きました」

東峰村の小石原地区では水道管が破裂した影響で12日夜まで断水が続いていました。
一旦、断水は解消されたものの別の漏水が確認されたため、一部の地区では現在も断水が続いています。


◆村のマーケットも傾いた
また、2年前にオープンし「とうほう百貨店」の愛称で村民に愛される「ふれあい広場つづみの里」 山の斜面が崩れて、建物が全壊しました。

RKB本田奈也花アナウンサー
「村の方が日用品を買うときによく使うという直売所。現在、中に入ることはできません。斜めに傾いてしまっています」

直売所を運営する高橋弘展さん
「言葉が出なかったですね、地域の人たちの拠り所の直売所でした。地域の人の意見や気持ちを聞きながら前に進んでいきたい」

村で中華料理店を営む梶原辰次さんも復旧作業に追われていました。

中華料理11番 梶原辰次さん
「10センチくらい床上が浸水しました。冷蔵庫が使えなくなってしまいました。前を向いてやるしかありません」


◆高速道路は順次通行可能に
土砂崩れにより通行止めとなっていた高速道路は長崎道・鳥栖インター~東脊振インター間は13日午前5時に通行できるようになりました。大分道・朝倉インター~日田インター間については15日に通行止めが解除される見通しです。

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