「自然言語」で動くロボットのすごさ
しなやかに動く配膳ロボット。7月、フランスで開かれたAIロボットの世界大会で、準優勝という快挙を成し遂げました。開発したのは、九州工業大学と北九州市立大学の学生チーム。一体なにがすごいのでしょうか。
九州工業大学大学院 生命体工学研究科 田向権教授「これまでは人間が一生懸命プログラムを組み合わせて作って、ロボットの『物を取ってくる』プログラムを作っていたんですけれど、今は大規模言語モデルに命令するだけで『移動する』『物体をつかむ』というプログラムのパーツをAIが集めてきて、シーケンスにして(順番に処理して)動き出す」
用いられているのは、チャットGPTなどに使用される大規模言語モデルです。
言葉による指示を理解して配膳
英語でロボット「注文のある方は、手を振ってください」
まずロボットは、手を振った人物をカメラで認識し、移動します。
人間「May I have bottle green tea?」
ロボット「You say May I have bottle green tea?」
人間「Yes」
ロボットは「グリーンティー」という音声を聞いて、品物を取りに行き、そして注文した人のもとへ持って行きました。人間と自然に会話をしたうえで、ロボット自身が何をするべきなのか処理し行動することができます。設定を変えれば、どの言語にも対応できるそうです。
「来年こそは世界一に」
九州工業大学 矢野優雅さん「家庭内に入って1人の家族のように扱えるロボットを目指しています。目標としては3~5年早いスパンで実用できるものにしたい」
2024年の世界大会はオランダで開かれる予定で、チームは「来年こそは世界一を取りたい」と話しています。
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