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まあるい畑

霧島連山を望む増田泰博さん(41)の畑は5月を迎えると黄金色に輝く。
高温多湿な鹿児島では栽培に向かないといわれる麦を育て、収穫が終わると大豆の植え付けのために土作りを始める。
就農して8年。建設関係の仕事を辞め、全国を旅する中、鹿児島にたどり着いた。住み込みで農業を手伝い、地元の人との縁が就農につながった。

「鹿児島は醤油や味噌の消費量が多いのに生産者が少ない」。麦や大豆の可能性を感じ、化学肥料に頼らない自然栽培に奮闘している。
目指すのは“つなぐ・つながる”農業。麦わらは次の大豆作りの栄養に。収穫した麦は自分で製粉まで手がける。味噌や納豆を作りマルシェやワークショップでおいしい食べ方を伝える。
「農業は作物を作るだけじゃないんです」。耕す先には、誰かの顔がある。家族ができた今、子どもたちの世代に“農ある風景”をつないでいきたい。
畑から食卓へ・・・まあるい輪をつなぐ日々を追った。
 

(制作:MBC南日本放送/布袋 貴代江)

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