FMラジオ局を買収した実業家の堀江貴文さんが22日、会見を開き「オール九州を世界に向けて発信し、盛り上げる新メディアとコンテンツ企業」を目指すと意気込んだ。ホリエモンの愛称で知られる堀江さんは、今月6日付けで福岡県北九州市に本社を置くラジオ局「CROSSFM(クロスエフエム)」の会長に就任。来月以降、自身がナビゲーターの新番組がスタートするほか、大型の集客イベントを開催することになっている。
ネットとは特性の違う電波をどう活用?
22日午前に開かれた会見には、CROSSFM新会長の堀江貴文さん、ビジネスパートナーで同社の大出整社長と三戸政和取締役、それに北九州市の武内和久市長、協業企業・インクルーシブの藤田誠 社長の5人が出席した。冒頭、▽オンラインサロンや▽イベント「ホリエクスポ」を紹介。どのようにこれまでのラジオと差別化し、付加価値をつけていくか説明した。
堀江会長:
「これまでのラジオ局をバージョンアップした形で、これまでになかったような取り組みをどんどん手がけていって、失敗するかもしれませんけれども、いろんなチャレンジをやって面白いコンテンツを届けていこうと。インターネットは通信の世界でございますけれども、特性の違った電波を使ってできることを発見して、広げていきたいなと思っております。これまであまりラジオの世界に出てこなかったような方々を積極的に取りこむべく、もうすでに動いていくつかの番組が決まりつつあります」
「ブランドビジネスは大好き」サブスクで収益?
堀江さんは、放送業界を取り巻く環境の厳しさを踏まえつつも、今でも“歴史的な価値”があると主張。蓄積されたブランド力を活用して、番組に意見をするオンラインサロンや、催事やサブスクリプション=定期購読などを通じて新たな収益源を狙う考えを示した。
堀江会長:
「放送メディアの影響力自体は当時と比べて格段に落ちていると思います。ただ、我々が持っている価値は古いレガシーなんだけれども、それが持ってる歴史的な価値、歴史的な価値っていうのはブランドなんですけど、僕はブランドビジネスっていうのはすごく大好きというか、すごく調べていて、そういう意味でブランド力をうまく生かして、サブスクリプションだったりとか、そういったところが収益源になり、さらに言うと、リアルとかイベントとうまくつなげていろんなことができると思っていました」
“小回りがきくラジオ”で数か月で「構想」実現へ
堀江会長:
「儲かっている会社を引き継いでも面白くない。面白くないっていうのはチャレンジしがいがない。福岡県の人口はどんどん増える。アジアと近い。再開発も始める。これからのびしろしかないなと思っている福岡のラジオ局って僕はすごい面白いなと思ったんですね。ラジオは小回りがきく組織だからこそ私が当時構想していたことは数か月間でお見せできる」
CROSSFMは、2016年に化粧品大手「DHC」の傘下に入った。今年1月にオリックスがDHCを買収した際に、ラジオ事業は事業引継の対象から外れ、今回、堀江さんたちがCROSSFMの株式を譲渡され経営を引き継いだ。
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