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半導体産業の育成へ 九州・沖縄の地銀11行が異例の「連携協定」 九州への集積を資金面で後押し

九州・沖縄の地銀11行が、半導体関連産業の振興を目指し連携協定を結ぶことが分かりました。「新生シリコンアイランド九州」の実現を、資金面で後押しするねらいがあります。

◆福岡銀行や西日本シティ銀行など11行が連携へ
関係者によりますと、半導体関連産業の振興を目的に連携協定を結ぶのは、ふくおかフィナンシャルグループ傘下の福岡銀行・十八親和銀行、九州フィナンシャルグループ傘下の肥後銀行・鹿児島銀行のほか、西日本シティ銀行や筑邦銀行など九州・沖縄の地銀11行です。

◆TSMC工場の熊本進出で高まる期待
半導体をめぐっては、台湾の大手半導体メーカーTSMCの工場が熊本県に進出します。これを受け、去年10月開かれた「九州地方知事会議」では、九州・沖縄各県の知事が、九州に関連産業を集積させる「新生シリコンアイランド九州」の実現に向け、産学官と経済界が連携してインフラ整備や人材育成に取り組むことを確認していました。

◆「協調融資」や「取引先の紹介」
地銀11行は、半導体関連の設備投資などを行う企業に、複数の金融機関が協力して融資する「協調融資」を行うほか、「取引先の紹介」など積極的に情報交換を行っていく方針です。1月16日にも連携協定を締結し会見を開く方向で準備を進めています。ライバルの金融機関が連携協定を結ぶのは異例で、関係者は「単独融資では難しい高額の融資も可能になる」と話しています。

◆TSMC 経済波及効果は10年で20兆円と試算
世界的な半導体メーカーである台湾のTSMCの熊本進出で、半導体関連産業の成長への期待は大きく、九州経済調査協会は九州への経済波及効果は、10年間で20.1兆円にのぼると試算しています。

◆連携する11の地銀
福岡銀行、西日本シティ銀行、十八親和銀行、佐賀銀行、筑邦銀行、大分銀行、肥後銀行、宮崎銀行、鹿児島銀行、沖縄銀行、琉球銀行

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