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災害時の活用が期待される「移動式の宿泊施設」 能登半島地震の被災地で稼働できない理由

福岡県中間市に移動式の宿泊施設が開業します。18日、関係者を対象に見学会が開かれました。災害時には避難所としての活用も期待される、ということですが、今回、甚大な被害を受けた能登半島地震の被災地では、現時点で稼働する予定はないということです。移動式宿泊施設の災害時の課題も見えてきました。

コンテナの下にタイヤ


中間市の駐車場にずらりと並ぶ黒いコンテナ。1月22日に開業するコンテナホテル「HOTELR9TheYard中間」の客室です。

RKB 下濱美有記者
「このコンテナがホテルの一室。下にはタイヤが付いていて移動できる仕組みになっています」

中はビジネスホテルのようなつくり


 

 

客室の中はビジネスホテルと同じようなつくりで、ベッドやユニットバスなどが完備されています。普段はビジネスホテルとして営業しますが、災害など有事の際には、必要な場所に客室ごと移動させることができることも売りのひとつです。

市は「もしもの時の避難所に」災害協定締結へ


中間市は、ホテルを運営する会社と災害協定を締結し、災害時の避難施設としても活用したい考えです。

中間市 福田健次市長
「遊びに来ていたお客様が、もしもの時もそうですけれど、住んでいる住民の人達にとって避難所が出来ているということで、安心して暮らせるところがまた出来たかなと思います」

全国72か所で開業

この移動式ホテルは、すでに全国の72か所で開業していて、これまでに新型コロナの感染対策にあたる臨時の医療施設として使用された実績もあるということです。

インフラがない場所では稼働できない

では実際に、甚大な被害を受けた能登半島地震の被災地でも、活用されるのでしょうか。
運営する会社によると、宿泊施設として稼働するためには、電気や水道などのインフラがあることが条件で、いまだ停電や断水が続いている被災地で活用される予定は現時点ではない、ということです。

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