商店街の大規模火災どう防ぐ…消火まで40時間かかった「鳥町食道街火災」、発生から1か月経過も現場には大量のがれき残されたまま
北九州市小倉北区の鳥町食道街の一帯で起きた火災から1か月。現場には、今も多くのがれきが残され、撤去のめども立っていません。それでも復興に向けて前を向く人々。一方で行政は、相次ぐ商店街火災をどう防ぐのかという難しい課題と直面しています。
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がれき撤去のめど立たず…復興への遠い道のり
先月3日、正月で賑わう北九州市小倉北区の「鳥町食道街」を襲った火災。火は瞬く間に燃え広がり36店舗、2730平方メートルが焼けました。火災からあすで1か月となりますが、現場にはまだ大量のがれきが残されたままとなっています。1883年創業の老舗陶器店「陶器の戸田」は店が全焼しました。4代目店主の戸田和雄さんは、がれきの撤去にむけた話し合いを続けていますが、めどは立っていません。
「陶器の戸田」代表 戸田和雄さん「先が全然見えないので、とにかく皆さんの意見をまとめて、がれきの撤去ができる状態にしたい。まだまだ2、3か月はかかるでしょうね」
「全部燃えてしまった。それでも…」焼け残った竜の置物に誓う復興
被災後、倉庫などで使っていた場所を事務所にしてインターネットで営業を再開しました。ただ、残った陶器はごくわずか。店を取り仕切る息子の戸田圭輔さんは、不安を口にします。
5代目 戸田圭輔さん「何か作業をしようとしても、燃えていて、必要なものがない。請求書がない。紙がない。鉛筆がない。そこからですね。何にもなくなりましたね。びっくりするぐらい何もない。全部燃えたって思う」
全焼した店の焼け跡からは竜の置物が見つかりました。ひな壇の下にあったため、なんとか焼け残ったと言います。焼けて黒く変色した竜は、辰年生まれの圭輔さんのお守りとなっています。
5代目 戸田圭輔さん「これから、この置物と一緒に辰年なので、なんとか復興復旧目指してやっていきたい」
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