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海WEEK2024 夏休み直前! 福岡の海を調査せよ

夏休み目前ということで、福岡の海を大調査。ディスカウントストアの魚プロジェクトや後継者不足に悩む港町の新たな漁法、漁師を悩ます厄介者をおいしく食べる地元寿司店の取り組みに迫ります。さらに、世界が注目する藍島のアカウニ漁にも密着しました。

「MEGAドン・キホーテ福重店」にいる名物・鮮魚バイヤー


“驚安の殿堂”でおなじみ「MEGAドン・キホーテ」。福岡県内に4店舗あるなかでも、福重店は九州最大規模の広さを誇ります。特に生鮮品が充実していて、もちろん価格も驚きの安さ。物価高のご時世にはありがたい存在です。

話題を呼んでいるのが鮮魚コーナー。太刀魚1尾200円、丸あじ1尾250円(※仕入れにより価格は異なります)など、採算度外視の鮮魚がずらりと並んでいます。

鮮魚コーナーをまかされているのは、関西出身のバイヤー・山根勝利さん。人懐っこさと魚の豊富な知識で、常連客からの支持も絶大です。

そんな山根さんが力を入れているのが、博多湾や玄界灘など、近海の魚が集まる地元・姪浜漁港の魚を仕入れること。毎週月・火・木曜日は姪浜市場の鮮魚を販売しています(※仕入れにより変更する場合があります)。

鋭い視線で並べられた魚を見定めている山根さんいわく「イサキはシッポの太さ」が大切とのこと。さらに「血抜きなどの後処理が丁寧な魚」は、おいしさに直結するため、見極めが肝心だと教えてくれました。また、生け簀にいる場合は「真っ直ぐ泳いでいる」ことが絶対条件。正常な角度に内臓が保たれている証拠のため、おいしさにつながるのだそうです。

「姪浜の魚は船から揚がって2時間半以内には店頭に出ている」と話す山根さん。仕入れの現場に密着してみると、競りからわずか30分でトロ箱に入った鮮魚がスーパーに到着しました。鮮度感が伝わるよう、仕入れたままの状態で店頭に並べます。

さらに、店内のフードコートにある「まぐろ王」では、調理師免許をもつ山根さんが考案した「漁師汁」(150円※具材は日によって変わります)が食べられます。本来捨てるはずの魚の頭だけで取った出汁に味噌を加えたシンプルな一杯はうまみたっぷり。ぜひ一度味わってみてください。

小呂島で始まった新たな漁法に注目

そんな山根さん、さらなる鮮魚を求めて新規開拓に乗り出しました。向かったのは姪浜から定期船で約60分の小呂島(おろのしま)です。漁を行うポイントは島の東側。小呂島の漁は、長さ200m深さ40mの場所に網を仕掛け、海底から中層の魚を狙う「底定置網漁」と呼ばれる漁法です。


船の正確な位置と引き上げるタイミングが重要な「底定置網漁」、始まったのは実は先月だといいます。それまでは「まき網漁」が主体でしたが、高齢化と漁師不足により、持続可能な手法が求められていたのです。そうしてたどり着いたのが「底定置網漁」。シケにも強く、まき網漁ほど人手がかかりません。

そんな、高齢化と後継者不足が深刻化する小呂島ですが、あえて島に残って漁師の道を選んだ若者もいます。島田乾生さんもその一人。新たな漁法と若手漁師に、島の未来が託されています。

ドン・キホーテ×小呂島のコラボが実現!

「底定置網漁」では、石鯛やブリ、イサキなど、大小さまざまな種類の魚がお目見え。とれた魚はお腹にたまった空気を抜くことで、鮮度を保つことができるそうです。港に戻ると、すぐに「活き締め」という重要な作業が行われます。

漁の翌日、MEGAドン・キホーテ福重店には小呂島メインの鮮魚コーナーが登場していました。活き造りや握りなど、さまざまな提案でアピールにも力が入っています。「さらに違う魚を仕入れて、次々に循環していけたらいいですね」と、山根さんはにっこり微笑んでいました。

福岡の海を大調査!!漁師を悩ます厄介者をおいしく食べる地元寿司店の取り組み!さらに、世界が注目する藍島のアカウニ漁に密着!!

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