2年前、大分市に誕生した相撲教室「はじめ道場」。市内で整骨院を営む秋岡孔明さん(34)が有志とともに立ち上げました。はじめ道場の子どもたちはみんな相撲が大好き。稽古の空き時間も自発的に相撲を取り始めます。
「はじめ道場」の「はじめ」には、相撲の競技人口が減少する中、“いち”から相撲と向き合いたいという秋岡さんの思いが込められています。現役時代、自分が理不尽だと感じていたことはしないと語る秋岡さん。子どもたちが楽しめるような工夫を施します。その結果、道場の立ち上げから約半年で県内の大会で優勝する実力をつけました。
道場の名前には、もうひとつ特別な思いが…。秋岡さんの恩師・正野崎肇さん(70)の存在です。20年以上前、当時小学生だった秋岡さんは、地域の相撲大会で優勝。それが、高校相撲の指導者だった正野崎さんの目にとまり、秋岡さんは、高校、大学と相撲を続けることになったのです。
ひとり親家庭で育った秋岡さんにとって、正野崎さんは父親のような存在。しかし数年前に肝臓がんを患います。それが、はじめ道場を開く大きなきっかけとなりました。正野崎さんが見つめる中、はじめ道場は九州の強豪が集まる大会に挑みます。
(制作:OBS大分放送/ 塚原 良一)
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