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行き合いの空

私には5歳の息子がいる。季節の花について知ってもらおうとクイズを出してみた。「コスモスの季節はいつでしょう?」「う~ん、春!」「正解は秋だよ」。

 

子育てをしていると、私の幼少期に比べて圧倒的に四季を感じる風習や草花と触れ合う場が減っているのを感じる。私が幼い頃は日常の中に当たり前にあった、夏の朝の蝉の大合唱も、秋の夜の虫の音も、めっきりと聞く機会が減った。いつしか四季は「意識して」感じないと、感じられないものになったのだろうか。

四季の移ろいを感じるためにある習慣を取り入れてみた。毎日「空を見上げる」ことだ。手っ取り早く、実に簡単な方法だが、これが想像以上に四季の移ろいを感じられる貴重な時間となっている。

この時季、空には夏の雲と秋の雲、二つの季節の雲が同居することがある。二つの季節が行き合うということで「行き合いの空」と呼ばれている。夏の雲はもくもくとした入道雲が代表的。一方で秋の雲は空高い所に現れるものが多い。刷毛でさっと描いたようなすじ雲や白い小石を並べたように見えるうろこ雲が代表的。

この先もしばらく汗ばむ暑さが続きそうだが、空には一足早く秋の気配が漂っている。時には手を休めて、空を見上げてみませんか。
 

橘高香純=RKB気象予報士・防災士
毎日新聞福岡版 2026年9月19日掲載

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横尾槙哉