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九州の遊覧船の安全は?九州運輸局が緊急点検へ

北海道の知床半島沖で乗客乗員の計26人が乗った観光船が遭難した事故を受けて、国は九州エリアの遊覧船の運航会社を緊急点検することを決めました。
知床半島沖で遭難した観光船「KAZUI(かず・わん)」の乗船名簿には、関係者によりますといずれも佐賀県有田町に住む男性3人が含まれていました。3人とは、現在も連絡が取れていません。家族たちは現地に向かって情報収集にあたります。

11人の死者を出し、15人の安否が今も分からない(25日午後6時時点で)惨事となった知床の遊覧船。九州で遊覧船を運航する会社にも衝撃を与えました。
「糸島市の芥屋の大門を巡る遊覧船は、厳格な基準で運行しています。乗客は全員、救命胴衣を着用することになっています」(RKB永牟田龍太)
福岡県糸島市で観光船を運営する「芥屋大門観光社」です。観光名所・芥屋の大門(けやのおおと)を巡る25分ほどの遊覧コースで、乗客に救命胴衣の着用を義務付け、出航前に使用方法について説明します。
出航するための気象条件は厳格に定められていて、風速が4メートル、波の高さが1.5メートルを超える場合には欠航となります。
「シーズンは3月中旬から11月末まで。月20日動くか動かないか。天候は朝晩必ず2回ずつくらいは確認する。同業者ですから自分だったらどうしようというのが頭の中にある」(芥屋大門観光社・谷丸安良船長)



北海道の事故を受けて、九州運輸局は九州の観光船事業者を対象に26日以降、緊急点検を実施する方針を固めました。救命胴衣をはじめとする安全設備や、運航の可否を判断する天候の基準、それに関係機関との連絡体制などを確認し、安全管理の徹底を改めて呼びかけるということです。緊急点検は、ゴールデンウィークまでに終えることにしています。

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