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「ビール控えるかな…」秋は値上げの商品ずらり お店も工夫こらして対策

あすから10月、「値上げ」がピークを迎えます。ハムやチーズなどの食品に加え、ビールや人気の外食チェーンなど今年最多となる6500を超える品目で値上げが行われます。消費者の動向と現場を取材しました。

値上げになる商品は?

RKB坂本くるみ「食欲の秋、ファストフードの定番、マクドナルドのハンバーガーはきょうから20円値上げされ、150円になりました」

日本マクドナルドは、9月30日から商品の約6割を値上げしました。値上げ幅は10~30円で、「ビッグマック」は390円から410円に、「マックフライポテト」Mサイズは280円から290円に引き上げられました。
10月からは人気の外食チェーンも次々に値上げします。大手牛丼チェーンの吉野家は、牛丼や豚丼などの「どんぶり商品」を一律20円値上げ。ファミレスのガストは、日替わりランチやパスタなど約5割の商品を値上げします。

・日替わりランチ 604円→699円
・トマトソーススパゲティ モッツァレラチーズ 717円→769円

回転寿司のお皿はどうなる?

値上げの波は回転寿司にも……。くら寿司やスシローは税抜き一皿100円の寿司を10月から値上げします。
・くら寿司 税込み115円
・スシロー 税込み120円
くら寿司の値上げは創業以来初めてで、食材の調達費や物流コストの高騰が大きな要因です。

くら寿司広報部 小坂博之マネージャー「例えば人気魚種のクロマグロは、約2年前から1.5倍近く上がっていたり、円安が追い打ちをかけるような形になったりしていて、一つひとつの魚種の価格が高騰している」
RKB坂本くるみ「その一方で、値下がりするお寿司もあるんです。たっぷりイクラや大切りマグロなどは一皿220円が、10月からは165円で食べられます」
客「頼みやすくなったかなという気はします」「おいしい」「15皿くらい食べる」「トータルで考えると、マイナスの方が大きいからいいのかな」

くら寿司広報部 小坂博之マネージャー「世の中、値上げに対する一定の理解があるが、それだけでは申し訳ないので、少しでもお客様に喜んで楽しんでいただけるように」

◆「家飲み」需要も直撃……

帝国データバンクによりますと、今年値上げとなる品目は累計2万以上。このうち、約3分の1の6500品目以上が10月に集中しています。食品の値上げによる1世帯あたりの家計負担額は、1か月あたり平均5730円、年間だと6万8760円も増えると試算しています。

そんな中、秋の値上げは、コロナ禍で定着した「家飲み需要」も直撃です。

RKB坂本くるみ「福岡市西区にあるメガ・ドンキホーテでは、値上げ前の駆け込み需要に備えて、今月中旬からお酒の特設コーナーを設けているということです」

原材料の高騰などを理由に、ビールの大手4社が10月から軒並み値上げします。缶ビールの値上げは実に約14年ぶり。アサヒビールやサントリーは、ビールやチューハイなど店頭想定価格で6~10%引き上げる予定で、ビール1ケースで250~400円程度も変わってきます。

買い物客「さっき値上げって聞いて、買いに来ました。止めればいいんでしょうけど、中々止められないから痛いです」「1週間前にも来ました。上がったら1日2本に減らしてもらいます」

メガ・ドンキホーテ福重店 小野寺裕也さん「先々週ごろから若干、ビールを買う人が増えていて、昨年から1~2割増えている状況です。前回の増税時から、ある程度の需要が今回も見込めると思ったので、品切れにならないよう特設コーナーを作りました」

お風呂の楽しみも……

秋の値上げは食品だけではありません。サウナや露天風呂を完備した福岡市の入浴施設です。燃料費の高騰などで10月から入浴料を100円値上げします。
ヒナタの杜 福田駿輔支配人「サウナブームでお客さんは増えているんですけど、増えれば燃料費もかかる。なかなか抑えがたい。水風呂の温度も設定温度を15度にしている。温度を下げるにも電気代がかかる」

止まらない値上げ。年末へ向け消費者もお店もさらに厳しい状況となりそうです。

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