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「時間足りない」「解き終わらないかも」大学入学共通テスト 受験生は追い込み 教師「センター試験とは違う」

「大学入学共通テスト」まですでに1か月を切っていて、受験生にとってこれから勉強とともに体調管理も大事な時期となります。受験への心構えや共通テストの傾向と対策について話を聞きました。  

あと1か月……追い込みの受験生

RKB堤千春「3年生の教室です。大学入試が近づいているとあって、問題を解く生徒たちの表情は真剣そのものです」
福岡市早良区の西南学院高校です。3年生425人のうち、すでに約100人が指定校推薦や総合選抜などで合格していて、残る300人ほどの生徒が共通テストに出願しています。新型コロナが再び猛威を振るう中学校は感染対策を徹底し、極力対面で授業を実施していますが、希望する生徒はオンライン授業も認めています。
「11時半には寝て、朝6時すぎに起きる。寒い時期なので、喉が痛くならないように、熱が出ないように、すごく加湿して温かくして寝ています」
「自分の日々の体調に合わせてスケジュールを変えているんですけど、眠いなと思ったときには早く寝て、睡眠を特に大事にしています」

51万人が志願 大学入学共通テスト

大学入試センター試験にかわり2020年度から始まった「大学入学共通テスト」。2022年度は年明けの1月14~15日に実施され、約51万2500人が志願しています。この数字はセンター試験を含めても過去最少で(2021年度比1万7700人以上減少)、大手予備校によると18歳人口の減少などに伴い「50万人を超えるのはこれが最後」と言われています。
河合塾福岡校 廣實郁江校舎長「これから1か月後に来る共通テストで、いかに得点を取っていくのかが勝負になります」

センター試験とは大きな違いが

大学入学共通テストは、主に基礎的な学力を測るセンター試験と異なり、「思考力」「判断力」「表現力」などが問われます。共通テストの印象について予備校生に話を聞くと――。
「時間が全然足りないから、順番や捨てる問題を考えて解かないと、点が伸びない。過去問をいっぱい解いています」
「とにかく長い。時間が足りないなと思います。英語が苦手なので、ちゃんと読めるようにするのは大変」
多くの予備校生が「時間が足りない」と答えました。初めて共通テストを受ける現役の高校生に対策を聞くと――。
「どの教科も文章量が増えているので、その点に気をつけて。私はどちらかというと読むスピードが遅い方だったので、スピードを速くしようと努めました」
「休日は目安として10時間以上、平日だと6時間弱は頑張っています。“マイノート”を作っていて、自分が間違えた問題を二度と間違えないようにチェックするノートを何冊か作っています」

「センター試験のときの感覚とは違う」教師に抵抗感

センター試験と共通テスト、両方を知る先生は生徒たちにどのように教えているのでしょうか?
西南学院高校 小浦友廣教諭「問題の分量が圧倒的に増えているところは大きな違いなんですが、選択肢の中にあることから読み取らないといけないことも増えた。ただ答えを出せばいいということではなくて、いろんなところから必要な情報を取り出して論理的に答えを導く、ということが問われているのかなと。『センター試験のときの感覚とは違う』と言い聞かせながら。抵抗感があるのは、私たち教師の方かもしれないです」

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