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「寛容ラップ」CMのおばあさん役女優「ラップは2週間猛特訓」

コンビニのレジでもたつくおばあさんに、後ろに並んでいるコワモテの男性がラップで「何も気にするな」と語りかけ、おばあさんの方も「私も反省、見た目で判断」とラップで答える――この夏、テレビやラジオで繰り返しオンエアされたACジャパンのCM「寛容ラップ」だ。このおばあさん役の女優・小田原さちさんがRKBラジオ『Toi toi toi』に出演し、CM撮影の舞台裏を語った。  

生まれて初めてのラップは2週間の猛特訓

ハル:話題になったCMですから、小田原さんもかなり反響あったんじゃないでしょうか?

小田原さちさん(以下、小田原):テレビ、ラジオ、新聞、雑誌。それから電車の中でも流れていて、本当に目にする機会が多かったんですね。私、出身が北海道なんですけれど「北海道からも見たよ」とか「小田原さんだよね」とかって、ずいぶん反響がありました。

ハル:街を歩いていて、リアクションもあるんじゃないですか?

小田原:それはないです。マスクをしているし、普段は私、眼鏡をかけているので。

ハル:それにしても、見事なラップを披露しているじゃないですか。もともとラップの経験はあったんですか?

小田原:生まれて初めてです。(CMの)オーディションがあって、そこでラップを聞かされて「こういう感じでやってください」ってことで、それでやったんです。でも何回か失敗しちゃって「もう無理だ」と思っていたんですけど、たまたま決まりまして。

ハル:練習期間ってあったんですか?

小田原:オーディションから本番まで2週間、必死になってやりました。音源を録音していただいて、それをもう何度も聞いて。でも娘からは「それはラップじゃない」って言われて(笑)

呂布カルマさんから直接アドバイスも

小田原:撮影時はラップの掛け合いをした(ラッパーの)呂布カルマさんから「こういう感じの方がいいんじゃないか」みたいなことで言っていただいて。すごく優しい方でしたね。

ハル:あんな怖そうなのに!

小田原:私も最初見たとき、怖いって思ったんです(笑)サングラスをして、オールバックですごい派手なシャツ着てるじゃない。でも、全然そんなことなくて、待ち時間に写真撮ったり、アドバイスいただいたりとかして、優しい方でした。

ハル:具体的にはどんなアドバイスをもらったんですか?

小田原:マイクの使い方ですね。「こういうふうに持って」って。いや、あれマイクじゃなくて、ソースを持ってるんですけどね。  

「ウェブ広告を見て」女優業は60歳から

ハル:小田原さんって、もともと女優をやってらっしゃったわけですよね?

小田原:いえ、60歳になって初めて事務所に入って、ブランクも5年くらいあって。いま73歳ですから、通算7、8年ってとこですかね。

ハル:何がきっかけだったんですか?

小田原:私、たまたま60歳からパソコンを始めまして。(ブラウザの)画面の横に、芸能事務所の広告が載っていたんですね。それで「ちょっとやってみたいな」と思って行ったのがきっかけですね。最初のお仕事はビールか何かのコマーシャルで、200人くらいの大勢のエキストラがいる中の1人だったんですが、それがすっごく楽しくて。こんな楽しい仕事でいいんだろうかと思いながら帰ってきたんですね。そういう感じで始まりました。

ハル:所属事務所のホームページを拝見したところ、いろんな作品に出てらっしゃいますよね。GReeeeNのミュージックビデオとかにも。とくに印象に残っているお仕事は何ですか?

小田原:やはり今回のACジャパンが印象的でした。あと「先生のおとりよせ」っていうドラマ(テレビ東京)に出たんです。北村有起哉さんのおばあちゃん役で。それが結構セリフがあって、自分ではもう駄目駄目だったんですけど、家族の評判は良くて。

共演してみたい人は誰?実はキャッシュレス派!?

山口玲香:今後の夢とかありますか?こんなお仕事やってみたいとか。

小田原:映画で、セリフがあって存在感のあるような、そういう役者になりたいです。

ハル:共演してみたい人は?

小田原:中井貴一さんです。大好きです。

ハル:ちなみになんですけど、小田原さんはプライベートでは現金派ですか、キャッシュレス派ですか。

小田原:半々ですかね。コンビニは結構、キャッシュレスとかで、でも、ほかのお買い物は結構現金が多いかもしれないです。

ハル:実際には(CMのように)あれだけ時間がかかることは本当はないけどね、っていうことですね。きょうはありがとうございました。

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