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おやきファームbyいろは堂 ~ 長野市

ラジオまつり、改めカラフルフェスの信州ブースでも大人気のおやきを提供している「いろは堂」。2022年、新しい工場ができました。「何、これ?」と、車で通る人の目を引きまくるこの木がたっぷり使われた建物が工場なんです。知らなきゃ美術館とかだと思いそうなビジュアルです。円形の建物の周りに柱がたくさん配されていて、これらは長野県産の杉やヒノキだそう。2022年度の「木材利用優良施設等コンクール」で『林野庁長官賞』を受賞しています。
工場がメインの役割ですが、屋上広場は癒し空間。ロビーやショップも広々としています。木と土と光のバランスがよくてとても心地いい場所です。
 

 


(有)いろは堂・専務取締役の伊藤拓宗さんにファーム内を案内していただきました。
工場の横に通路があって、そこから製造工程が見学できます(写真撮影不可なので、文字だけでお届けします)。ファームでは1日10000個くらいのおやきが製造されます。スタッフが十数人、2列で向かい合っておやきの生地に具を包んでいます。色白でやわらか&もっちりした生地がガラス越しにも十分確認できます。工場ですが包むところは全部手作業?「具があんこやかぼちゃの時は機械でやれるんですが、それ以外の野菜餡は手で包んでいきます」と、伊藤専務。いろは堂のおやきは揚げてから蒸すスタイルですが、揚げるのもフライヤーで人が地道に揚げています。「これも今のところ人出が一番早いし間違いがないんです。見た目であげるタイミングが決まるので、機械でできなくはないけど確実に同じにはできないですね」と伊藤専務。「ちょっとしたところ、要所要所で人の感覚が必要になってくるので、そうすると全部機械でというわけにはいかず、人の強みと機械の強みといろいろありますから」ともおっしゃってました。揚げられ焼かれた後の包装などは機械の強みが出まくってましたねえ。
 


ロビーにはショップとカフェが併設されています。おやきの生地を揚げた「おやきじドーナツ」、ハム・チーズをはさんだホットサンド風、粒あんおやきにアイスクリームをはさんだもの、おやきに合うコーヒーなどなど魅力的なラインナップ。
 

 


「この場所を使って、もっと広い世代・地域の人におやきに触れて感じてほしい」という伊藤専務に、おやき工場を『ファーム』と名付けた理由をお尋ねしたら、「おやきを作っているという意味プラス、おやきって野菜をたくさん使っているので、農業…畑とか、そういった関わりも外に発信したいという思いもあります。またこの工場も土とか木とか地元のものを使っています。“ファーム”の語源って“確固たるものにする”っていうらしくて、おやきの土壌を耕して存在を確固たるものにするという意味でファームと名付けました」と、答えてくれました。
「おやきを知らない人もたくさんいるし、知っていても『長野に来た時に食べる…』みたいな。それはそれでいいけど、おやき自体の価値や認知を高めていかなくちゃいけないと思っていて。長野にはおやき屋がいくつもありますが、その中でライバル!とか言ってる場合じゃないんです。」とも。おやきファームの前の芝生広場におやき屋を何軒か集めて『おやきマーケット』とかやるんだそう。「おやきって、作り方とか各店で特徴があるんですけど、そういうのも特に県外の人に知ってもらいたいんです。そもそもうちのおやきが本流じゃないので」と笑う伊藤専務。
 


また、「おやき、昔は家庭で作っていたものが今は買うものになっています。それは悪いことではないけど、郷土料理としていろんな歴史的背景や地理的なものがあって食べ物が生まれたんだよってことを含めて、子供達に知ってほしいんです。だから社会科見学や体験を通して、作るというのも今後選択肢に入ってくれればいいなと。今後は家庭で作れるキットとかも考えたいです。おやきに触れたり身近なものにしてほしいなと思ってます。おやきは何を入れてもいいですから。」ともおっしゃってました。そして、「ブームじゃなく、おやきを文化として広めていきたいんです。おやきブームはくるべきじゃないと思ってて。ちょっとずつ認知されて根付いていくのが大事なんです」と。じっくりじんわり確実に。おやきのおいしさ・魅力にぴったりの成長計画だと思います!
 

 

□ いろは堂 →  https://www.irohado.com/
□ ながの観光Net →  https://www.nagano-cvb.or.jp/
□ 長野県公式観光サイト →  https://www.go-nagano.net/
□ 信州まつもと空港地元利用 →  https://www.matsumoto-trip.com/airport-arrival/

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