櫻井浩二インサイト

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架空請求に「だまされたふり」で電話してみた

先日、東京都に住む60代の男性の携帯電話に、身に覚えのない架空料金請求のショートメールが届いた。送り主は「NTTファイナンスサポートセンター」を名乗り「ご利用料金の支払い確認が取れていません。本日中にご連絡ください」というメッセージとともに電話番号が書かれていた。

 

男性は、新聞記者や週刊誌の編集長を務めてきた潟永秀一郎氏。すぐに詐欺だと気づいたが、記者魂に火がついたのか「だまされたふり」をして、電話をかけてみた。その顛末を、レギュラー出演しているRKBラジオ『櫻井浩二インサイト』で報告した。

電話をかけると若い男の声で「はい、NTTファイナンスサポートセンターです。本人確認のため生年月日を教えてください」と言われた。そこで、ウソの生年月日を告げたところ「はい確認が取れました。担当者から折り返し電話します」と返された。おそらく、まず「手下の者」が詐欺に引っかかりそうな人物かどうかの確認をし、「手練れの者」から折り返しさせる手口だと推測される。

 

しばらくして、電話が鳴る。受話器の向こうにいる声は年配らしき男のもので「去年の3月に有料サイトと契約しているが、その後利用料が払われていません」と話す。

 

ここから反撃に出た。「ところであなたは本当にNTTの方ですか?」と問いかけたところ「そうですよ」との答え。「では、代表番号にかけなおすので、お名前教えていただけますか?」と聞くと、電話は切られてしまった。

 

このような架空請求をはじめ、電話を使った特殊詐欺は多発している。警察庁によると、去年1年間の被害総額は285億円。その中で一番多いのは「オレオレ詐欺」で126億円、次いで有料サイトの利用料金名目などの架空請求詐欺が80億円あると言われている。この架空請求詐欺は、高齢者以外にも被害が及んでいて、NTTも公式ホームページで注意喚起をしている。そもそも、NTTファイナンスはショートメールで料金未払いの案内はしていないというが、NTTを装った詐欺が多く、NTTの職員を名乗った男が家に取り立てに来た例や、自動音声ガイダンスで「契約違反のため電話が使用できなくなる」と告げる詐欺が確認されている。

 

ショートメールで送られてきたメッセージという点にも注目したい。メールアドレスを知らない相手にも、手当たり次第に電話番号を入力して送れば、一定数届いてしまう。その中には、宅配便の不在通知を装ったものも多く送られている。そのメッセージのURLに接続するとウイルス感染してしまい、最悪の場合、スマートフォンを遠隔操作してネットショッピングで勝手に買い物をされたり、電話帳に登録されたすべての連絡先に同じようなショートメールを送られたりと、自分だけでなく他人まで被害が及ぶこともある。宅配業者がショートメールで不在通知をしてくることはないので、届いたら開かずに削除することが被害を未然に防ぐことになる。しかし、こうしたフィッシング詐欺は形を変えて巧妙化している。知らない番号やメールアドレスのメッセージは開かず、メール設定で受信拒否モードを「強」にするなどの対策も必要だ。

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