街角やスタジアムなどでよく見かける超大型ビジョン。日本での先駆けとなったのが『オーロラビジョン』だ。三菱電機長崎製作所が開発した。
ドバイの競馬場は世界最大。高さ10.88m、長さ107.52mでギネス記録にも認定されている。第1号機は1980年。アメリカのドジャースタジアム。以来世界で2000機以上が活躍している。誕生のきっかけは、1978年の造船不況。
長年、造船で培った『防水・防塵・振動・風雨』に強い技術を生かそうという発想が、厳しい屋外の環境にも耐えるオーロラビジョンの開発につながった。開発当初は真空管。今はLED(発光ダイオード)。薄く軽くなった。
しかし、大きな問題が立ちはだかる。「オーロラビジョンの最大の敵は、“太陽”だ」と語るのは、施設システム部の岩崎好次長(54)だ。せっかく屋外での高解像度を実現できても、太陽の角度で、映像が見えにくくなってしまうのだ。
「これを解決するのが“黒”だ」と岩崎次長は言う。3月上旬、北海道の札幌ドームにオーロラビジョンの設置が決まっている。最新の技術をこの装置に生かすつもりだ。オーロラビジョンに賭ける三菱電機スタッフの思いを描く。
ドバイの競馬場は世界最大。高さ10.88m、長さ107.52mでギネス記録にも認定されている。第1号機は1980年。アメリカのドジャースタジアム。以来世界で2000機以上が活躍している。誕生のきっかけは、1978年の造船不況。
長年、造船で培った『防水・防塵・振動・風雨』に強い技術を生かそうという発想が、厳しい屋外の環境にも耐えるオーロラビジョンの開発につながった。開発当初は真空管。今はLED(発光ダイオード)。薄く軽くなった。
しかし、大きな問題が立ちはだかる。「オーロラビジョンの最大の敵は、“太陽”だ」と語るのは、施設システム部の岩崎好次長(54)だ。せっかく屋外での高解像度を実現できても、太陽の角度で、映像が見えにくくなってしまうのだ。
「これを解決するのが“黒”だ」と岩崎次長は言う。3月上旬、北海道の札幌ドームにオーロラビジョンの設置が決まっている。最新の技術をこの装置に生かすつもりだ。オーロラビジョンに賭ける三菱電機スタッフの思いを描く。
<取材先データ>
■ 三菱電機 長崎製作所
〒851-2102 長崎県西彼杵郡時津町浜田郷517-7
■ 導入をご検討のお客様からのお問合わせ先
電話:0956-881-1154
HP:?http://www.mitsubishielectric.co.jp/visual/aurora/
■ 三菱電機 長崎製作所
〒851-2102 長崎県西彼杵郡時津町浜田郷517-7
■ 導入をご検討のお客様からのお問合わせ先
電話:0956-881-1154
HP:?http://www.mitsubishielectric.co.jp/visual/aurora/
取材後記
とにかく美しい!というのが、札幌ドームに設置されたオーロラビジョンを最初に見た感想でした。ところが、大画面でもなぜ美しいのか?を番組で解ってもらえるのか、が一番の苦労でした。解決の糸口になったのが、“黒”に対するこだわり。素人の番組スタッフは、LEDの光に対する技術に秘密があるのか、と思っていたら、なんと光っていない部分をいかに黒く見せるのか、に工夫があったのです。なかなか企業秘密を明かしてもらうわけにはいきません。ギリギリのラインで教えてもらった内容が番組に反映されています。
もうひとつ苦労したのは、専門用語。これに頭を抱えたのが、主人公の岩崎さんです。たびたび、撮影を止めて素人にもわかる言い換えを考えながらの撮影でした。ただ一つあきらめなくてはならないことがありました。それが、4K。札幌ドームのビジョンは実は“4K”の画面です。撮影したカメラは、ハイビジョンに対応はしていますが、4K対応ではありません。たとえ4K対応のカメラで撮影できたとしても、家庭のテレビが対応していなければ、4Kの美しさは体感できません。今は、札幌に行き、生で見てもらうしかありません。
また、オーロラビジョンは、大型のものだけではありません。高速道路の『ETC表示板』、地下鉄やモノレール車内の乗降口の上にある『車内表示機』、JRのホームにある行先を表示する『発車標』などにも使用されています。
なお、オーロラビジョンは日本だけでの名称です。海外では『ダイアモンドビジョン』と呼ばれています。“オーロラ”が欧米では、不吉な意味合いを持つというのがその理由のようです。また、大型の映像装置をすべてオーロラビジョンというわけではありません。三菱電機の登録商標であって他社には別の名称があります。
最後に、三菱電機長崎製作所が世界に誇るもう一つの技術があります。それが、『車両用空調システム』。日本では、路面電車から新幹線まで。海外では、イタリアの列車、ニューヨークやロンドンの地下鉄など、国内外の車両、約12万万台以上の車両に組み込まれています。
もうひとつ苦労したのは、専門用語。これに頭を抱えたのが、主人公の岩崎さんです。たびたび、撮影を止めて素人にもわかる言い換えを考えながらの撮影でした。ただ一つあきらめなくてはならないことがありました。それが、4K。札幌ドームのビジョンは実は“4K”の画面です。撮影したカメラは、ハイビジョンに対応はしていますが、4K対応ではありません。たとえ4K対応のカメラで撮影できたとしても、家庭のテレビが対応していなければ、4Kの美しさは体感できません。今は、札幌に行き、生で見てもらうしかありません。
また、オーロラビジョンは、大型のものだけではありません。高速道路の『ETC表示板』、地下鉄やモノレール車内の乗降口の上にある『車内表示機』、JRのホームにある行先を表示する『発車標』などにも使用されています。
なお、オーロラビジョンは日本だけでの名称です。海外では『ダイアモンドビジョン』と呼ばれています。“オーロラ”が欧米では、不吉な意味合いを持つというのがその理由のようです。また、大型の映像装置をすべてオーロラビジョンというわけではありません。三菱電機の登録商標であって他社には別の名称があります。
最後に、三菱電機長崎製作所が世界に誇るもう一つの技術があります。それが、『車両用空調システム』。日本では、路面電車から新幹線まで。海外では、イタリアの列車、ニューヨークやロンドンの地下鉄など、国内外の車両、約12万万台以上の車両に組み込まれています。
NBC 長崎放送 ディレクター 中原 英治
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