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食の未来を変える?昆虫食ビジネス

テレビ
高たんぱくで低カロリーかつ地球に優しいスーパーフード…それはコオロギ!
世界人口の増加による将来の食糧危機を救うかもしれない?と世界的に注目が高まっている昆虫食に目をつけ、食用コオロギの普及と生産拡大に取り組んでいる長崎県西海市のスタートアップ企業「バグズウェル」の取り組みを取材しました。

代表社員の津本真砂幸さん(48)は、フレンチシェフとして30年以上腕をふるった経験をいかしてコオロギを使った新メニューを開発中。
乾燥させてそのまま食べるもよし、パウダーにしてスイーツやラーメンに混ぜるもよし。誰もがコオロギを美味しく食べられる方法を日々研究しています。

事業開発や販売を担当する浪方勇希さん(32)は地元のプロバスケチームとのコラボなどを通して、日本ではまだ馴染みの薄い昆虫食の普及に力を入れています。
さらにコオロギの生産委託先の開拓も進めていて、起業から1年で委託先は社会福祉法人や企業など県内外に拡大。雇用の確保や遊休施設の活用など地域課題の解決に役立つことも期待されています。小さなコオロギたちが秘めた大きな可能性とは?
虫を食べるのはちょっと…という人にこそ見てほしい番組です!
取材先:バグズウェル合同会社
担当者:津本真砂幸(つもと・まさゆき)
住所: 〒851-3303 長崎県西海市西彼町亀浦郷1243
HP:https://www.bugswell.com/

取材後記

高校生の時に某料理マンガで読んだ「21世紀の食料危機と昆虫食」…まさか20年後に自分が取材することになるとは思っていませんでした。
実際に取材してみて驚いたのが食用コオロギの美味しさ!確かに最初の一口こそ勇気と覚悟が必要ですが、食べてしまえばスナックに近い食感で風味は香ばしく、変な後味もなし。コオロギ味噌やコオロギラーメンも本当に美味しい!

しかし、やはり普及に向けた最大のハードルはその見た目と虫を口にすることへの忌避感。
どうすればもっとたくさんの人に食べてもらえるか?ここを突破するためにバグズウェルでは「食のプロ」「経営のプロ」でもある2人の手腕が存分に発揮されています。
そして特筆すべきはそのスピード感!起業からわずか1年でコオロギの繁殖から資金調達、商品開発や生産委託、さらには海外進出とビジネスの幅を多方に広げています。地方からでも世界に通用するビジネスが展開できるということを実感できた取材でした。

まだまだ昆虫食に対する世間の理解は十分とはいえませんが、SDGsの観点からも興味を持つ人が増えてきているのは間違いありません。主食とはならないかもしれませんが、栄養補助食品としては極めて優秀なコオロギ。今後、市場規模は世界的に拡大するとみられています。

将来にわたって人類が食を楽しみ続けるためにも、バグズウェルと昆虫食の未来に大いに期待したいです。そしてこの番組を通して一人でも多くの方に「昆虫、食べてみたい!」と思っていただけたら嬉しいです!

(NBC長崎放送/内野大輔)

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