7月10日に九州北部を襲った大雨で、福岡県では久留米市(人口約30万人)などで大きな被害が出ていますが、隣の広川町(約2万人)でも実は1955年に合併して「町政が始まって以来の被害」となりました。
どうしても大きな被災地にボランティアも集中してしまう中、広川町は「ふるさと納税」で寄付を募っています。
県内の自治体で3番目の被害件数
7月10日の大雨から1か月が経ちましたが、広川町内を流れる河川沿いには、壊れた住宅が今もほとんど手つかずのまま残されていました。
広川町企画課 黒田康裕係長「町政始まって以来の甚大な被害を受けた」
県によると、家屋被害が255件、道路や橋梁の被害が122件と、被害件数は県内の自治体でともに3番目に多くなっています。
RKB若松康志「氾濫した川の水は、私の背よりも高い位置まで上がってきたということです」
「半年はかかるだろうね」
広川町水原地区に住む倉員茂さん「一気に水が来たので、何する暇もなかった。考えられる余裕もなかった」
近くの川が氾濫した影響で、倉員さんの自宅は床上浸水。被災直後に駆けつけてくれたボランティアの手によって、ある程度片付けは進みましたが、復旧作業はまだ終わっていません。
倉員茂さん「(泥出しは)畳の1部屋だけ終わった。ボランティアもおそらく最後でしょう。(片付けも)まだ完璧には終わってない。半年はかかるだろうね」
ボランティアも不足
広川町にはこれまでに1000人以上のボランティアが訪れ、復旧作業に参加しました。しかし、平日を中心に人手は足りていません。
広川町社会福祉協議会 江口信也事務局次長「平日は、どうしても集まりが少ない傾向にあるので、平日も募集しながら1軒1軒しっかり対応していきたい」
「ふるさと納税」でSOS
住宅以外にも、道路や河川など手つかずの場所もあります。一日も早い復旧を目指し、町では「ふるさと納税」で寄付を募っています。
広川町企画課 黒田康裕係長「今回甚大な被害を受け、復興には金銭的・労力的にも莫大な費用などがかかってきますので、少しでもご支援をいただければ」
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