能登半島地震の被災地では、断水によって「トイレの問題」が深刻化しています。一部のトイレは糞尿がたまり不衛生な状態で、ノロウイルスなどの感染症も確認されています。そんな中、約400度の高温の蒸気を吹き付けることで、臭いを強力に抑えるトイレが被災地で稼働しています。
「臭くて汚いトイレ」を敬遠して脱水症状のリスクも
能登半島地震の被災地では、多くの人が避難所生活を余儀なくされています。断水の続く地域では、トイレの水が流せないため、便器をポリ袋で覆い、凝固剤で汚物を固めて新聞紙にくるんで捨てることもあります。避難所には仮設トイレが設置されているものの、一部のトイレは事実上、使えなくなっていました。
小学校に避難している人:
「水が流れず、だんだんと溢れてきて大変でした」
「収集車に汚物を入れたら破裂してしまって、まき散らされて…」
「おしっこは堪えられないけど、大便は長いこと行かなかったです」
「臭くて、汚い」という声が相次ぎ、ノロウイルスの感染も確認された避難所もあります。トイレに行く回数を減らそうと飲食を控える人も出てきました。不衛生なトイレを“敬遠”する動きが、結果的に脱水症状やエコノミー症候群につながることも懸念されています。
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この記事を書いたひと
三浦良介
1999年入社、テレビ営業部、大阪支社勤務を経て2011年から情報番組のディレクターを務める。2016年から報道記者として政治・経済を中心に取材奮闘中。