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自民党福岡県連が市議2人を除名処分に 「党推薦以外の候補を応援」を理由に 地元支部からは抗議も

自民党福岡県連は、29日、去年の北九州市長選挙で党の推薦ではない候補を応援したとして北九州市議2人を除名処分としました。選挙の応援をめぐる除名処分は過去に例がないということです。
 

再審査請求も認めず

自民党福岡県連 原口剣生会長(69)
「両名は本日1月29日付で除名処分といたします」

自民党福岡県連は29日、党紀委員会を開き、離党勧告を出していた北九州市議の三原朝利氏(46)と大石仁人氏(38)の2人を除名処分としました。離党勧告に対して三原氏は再審査を申し立てていましたが、これまでの答弁と同じだとして認めませんでした。また、大石氏は、処分を不服とする意見書を提出していました。

選挙応援による除名は初めて

今回の処分は、去年2月の北九州市長選挙で、2人が自民党推薦の候補ではなく、武内和久氏を推したことが理由で、県連は選挙応援による除名は初めてだと説明します。

自民党福岡県連 原口剣生会長
「こういうことが往来すると今後の党の決定、そういったものが揺らいでしまう。そして、私達は一致結束する中において、選挙に向かっていかなくてはならないというような思いを持ちましたので」

除名処分となった市議は「志は折れない」

今回の除名処分について三原氏と大石氏は。
 


北九州市議 三原朝利氏
「悪しき前例を残すことは、次世代の自民党での政治を目指す方々にとって決してあってはならないと思いますので、そこも含めて今後のしかるべき対応を検討していきたいなと思います」
 


北九州市議 大石仁人氏
「除名はできても志は折れることはない。北九州のために日本のためにさらに頑張って活動していこうと思っています。無所属で10区からの出馬は変わらずに固い決意で臨んでいきたい」

三原氏は「処分は承服できない」として今後、党本部に申し立てをするか検討するということです。

県連に対する抗議も

今回の処分をめぐる県連の対応については、お膝元の地元支部からも疑問の声があがっています。

1月15日、北九州市議2人の処分を話し合った県連の総務会で途中退席となった自民党若松支部の國崎公洋支部長は、県連に抗議書を提出しています。退席となったにも関わらず、離党勧告を「全会一致」とした県連の決定はおかしいと訴えました。

自民党若松支部 國崎公洋支部長
「(総務会に出席するための)委任状もあるのに発言させないで追い出すということは、民主的な会議からはほど遠い。岸田総裁が就任された時に、聞く耳を持っているとおっしゃっていた。まさに民主主義のスタートラインだと思います。聞く耳。民主主義を醸成し、素晴らしい民主主義にしていくためには黙っていたらいけない」

これまでの動き

2023年
2月 5日 北九州市長選挙 三原氏と大石氏が応援した武内和久氏が初当選

2024年
1月15日 自民党福岡県連が、三原氏と大石氏に離党勧告処分を決定
      原口会長が「10日以内に異議申し立てがなければ除名もありうる」と話す。
1月22日 三原氏が自民党福岡県連に再審査を申し立て
1月23日 大石氏が自民党福岡県連に意見書を提出
1月25日 自民党若松支部の支部長と総務会長が自民党福岡県連に抗議書
1月29日 自民党福岡県連が党紀委員会を開き、三原氏と大石氏の除名処分を決定

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