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「不適切にもほどがある」と指摘された議長の発言 市民は「一緒にされるのは嫌」「勝手に文化をつくらないで」 

議長の弁明「田川市は炭鉱で栄えた街…」「文化的独自性」


田川市議会は、陸田議長の一連の発言をめぐり懲罰特別委員会を設置したのです。その委員会で、陸田議長が行った弁明が、物議を醸しています。

陸田孝則議長
「懲罰動議が提出されておりますが、残念ながらこれは私の主張した私の議事運営の正当性について、真意が全くもって正しく伝わってないことに起因すると思われるものであります。本市、田川市は炭鉱で栄えた街であり、全国各地から集まってきた人々は、地底の暗闇の坑道内で発生する有毒ガスや落盤、出水等の危険を承知で、厳しい肉体労働を強いられ、日々生活を営んでまいりました。そこには、明日をどう生きるかという強い精神力及び生命観が必要だったのは当然であり、日々の生活において、本音でぶつかり合い、丁々発止と渡り合うのは日常茶飯事であることから、田川地区外の人々は、このような会話を聞いて、何で喧嘩をしているのかと不思議に思うほどで、しかし、これがまさに田川の良い悪いにつけ、一つの文化的独自性であると理解しております。当然、私は田川の地で生を受け、田川で育ち、早74年の人生を育んできましたが、その中で、必然的に身に染み込んでいることについては、誇りであり矜持と思っております。さて、不信任決議の理由として、声を荒げたと指摘していることについては、動議提出者の主観、感覚にほかならないことは言うまでもありません。動議提出者はこれまでどの程度、田川のことを学んできたのか分かりませんが、まずは田川の成り立ち、歴史をしっかり踏まえた上で、議員活動を行う必要があると考えるところであります」

発言は「田川の文化」 議長の弁明に市民は


陸田議長は、「喧嘩をしているのか」と思うほどの会話を田川の「文化的独自性」と説明。「田川の成り立ち、歴史をしっかり踏まえた上で、議員活動を行なう必要がある」と主張しました。市民はどう受け止めているのでしょうか。

田川市民
「あまりいい気はしないです。それで全部一緒にされてしまうのは嫌ですね」
「文化じゃないですよね。普通に考えて。勝手に文化を作らないでくださいっていう感じですよね」

議会は「議場での陳謝」を求めるも議長は拒否

佐藤俊一議員


陸田議長に懲罰の処分を科すのか議論された田川市議会。

佐藤俊一議員(懲罰に賛成)
「『田川に人を馬鹿にしたり侮辱したりする文化はありません。田川のイメージを悪くするような発言はやめていただきたい』という声が寄せられています」

山野義人議員(懲罰に反対)
「自分の発言に責任を持つことは当然求められますが、いかなる思想信条に立つものであっても、自由に発言することは認められています」

結局、田川市議会は、賛成多数で「陸田議長に議場での陳謝」を求める案を可決しました。

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