JAにじ 青年部・藤原圭一さん 堀加寿美
苗木発祥の地は福岡の久留米市田主丸町殖木(ふえき)地区ということを皆さん知っていましたか?
そこで代々、苗木を生産しているのがJA福岡県青年部協議会委員の藤原圭一さん(38歳)です。
藤原さんが生まれ育ったこの地には「植木苗木の発祥の地」の記念碑もあります。
藤原さんは曾祖父様の代から苗木をつくられていて4代目。みかん・梅・桃・梨・キウイ・びわ・ぶどう・山椒など十数種類の果樹の苗木を育てていて、品種の数でいくとその数なんと200~300品種!これから出荷される様々な苗木がズラリと出揃っていました。
みかんの苗木たちは、愛媛県などに出荷されています。実はみかんの国内生産量2位を誇る愛媛県のみかんの生まれは田主丸なんです!国内の果樹の苗木は田主丸の地で生まれ育ったものが7割ほどのシェアを誇るんですって!驚き桃の木山椒の木!ですね^^
では、そもそも苗木ってどうやって育てられているのか?
大地に根を張り土台となる木を「台木」といい、花や実をつける枝の部分を「穂木」といいます。その台木と穂木を「接ぎ木」して栽培していきます。
「台木」にはトゲトゲのカラタチの樹が使われています。これも種から育てているんです。
そして、みかんの苗木が植えられている畑にもお邪魔しました!50アール(1500坪)もの広々とした敷地に高さ約80㎝のみかんの苗木がなんと6万本!!
これだけの量の苗木を定植させるのにも相当な労力が…。ひたすら接ぎ木をしていると、ランナーズハイならぬ「接ぎ木―ズハイ」になるそうです。
土台となる「台木」を種から育てて、接ぎ木して苗木として出荷に至るまで3年もかかります。
今やあらゆる物価が上昇していく中、苗木の価格ってここ10数年で実は50円ほどしかあがっておらず、苗木は農業生産物ではなく、資材になるので価格設定も難しいのだそうです。苗木の重要性を農家さんや農協に伝えて価格に転嫁できるように声をあげていかないといけないとお話をしてくれました。
ただ、苗木を育てるのは時間も労力もかかって本当に大変だけど、自分で育てた苗木で美味しく実った果樹を食べたら励みになって頑張れますとおっしゃっていました。
果物を食べるとき、美味しさを味わうのはもちろんですが、手間暇かけて美味しく育ててくれた生産者さんたちがいること、さらにその生産者さんの向こう側にいる藤原さんたちのような苗木づくりを頑張っている人たちのことも想いながら味わって欲しいです♪
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