私は昔から須崎町にあるすごく小さな中華料理店「星期菜(サイケイツァイ)」のファンだ。ただ、昼も夜もいつもいっぱいなのでなかなか思いつきで行くのは難しい。そんな私に嬉しいニュースが飛び込んできた。「星期菜」で6年働いていたスタッフが南区平和で6月18日に自分の店を出したというのだ。
場所は平尾の「セ・トレボン」から山越えで寺塚に抜ける方へ行き、坂を上がる直前の二股に分かれるところだ。長きに渡って「萬品香」という町中華があった物件で、ほんとにカーブのところなので気をつけておかないと見過ごしそうだ。
店内はカウンターとテーブルが2つで、今のところ店主・畑島遼さんのワンオペだ。畑島さんはホテルの中華レストランや街場の中華料理店で経験を積んだ後、「星期菜」が「博多廊」や「鮨 麻生 平尾山荘」などを運営しているIMDアライアンスと一緒に水上公園でやっていた「星期菜(セイケイツァイ)」に入り、そこが白金に移るタイミングで須崎の「星期菜」に移り、創業者の谷口浩平さんと共に6年ほど厨房を切り盛りしてきた。
昼はランチとして「葱と叉焼のあっさり汁そば」(900円)など3種の麺が食べられるが、夜はアラカルトで、前菜・点心・海鮮・肉&野菜豆腐・フカヒレ&スープ・麺&ご飯全60種ほどから好きなものを選ぶことができる。
きょう最初にいただいたのは「前菜の盛り合わせ」(1,200円・写真は2人前)。内容はそのときによって違うそうだが、きょうはシンプルな塩味のクラゲの冷製・丁寧に下処理をしてふわふわに仕上げたハチノスの四川風ソース・広東料理の王道である叉焼・そして鶏肉の醤油煮の4品だ。
次は点心をいただいた。8種類あるなかから選んだのは「春巻」(2個700円)、「蝦蒸し餃子」(2個660円)、「焼きニラ饅頭」(2個700円)。前職「星期菜」の名物でもあった「春巻」は薄くて軽い食感の皮とタケノコや叉焼の五目餡がトロける一品で、オーソドックスだけどこれを食べないと後悔する。もちろんすべて店主の手作りで、8種類全部食べたくなる。
素材のおいしさがストレートに出る「トマトと卵の炒め」(1,100円)は、週に何度か出かける産直などで自ら選んだトマトと玉子でシンプルに仕上げていてほのかな酸味と甘みのバランスが絶妙だ。
おすすめ料理でもある「牛バラ肉の広州味噌煮込み」(2,800円)は熱々の土鍋で出てきた。バラ肉といえば脂が重たくなりがちだが、阿蘇のあか牛を使っていて、食べてみるとまったくしつこくなくてなんとも贅沢な味わいだ。
そして最後はやっぱり麺飯ものだ。汁そば、炒飯などどれもおいしそうで迷いに迷ったが、こちらも店のおすすめという「香港風焼きそば」(1,500円)にした。細めの麺を一度焼いてからスープを吸わせていて、香ばしさとコシのある麺の食感がクセになる。
また、こちらは中国茶もいろいろなタイプのものが10種類ほど揃っているので、お酒を飲む人も飲まない人も、ぜひ食後には中国茶で口の中や胃袋をすっきりさせてくつろいでほしいものだ。
近所の人たちが一人でも家族でも気軽に食べに来られるような店にしたいという畑島さん。小笹と平尾の間の飲食店エアポケットに現れたこの店が、住民の憩いの場になる日は遠くないだろう。
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