天神から西新方面へ向かっていると、今川橋の手前で目に飛び込んでくる、南フランスの海を思わせる紺碧のエントランス。気になっていたこちらのお店が、今年4月にオープンしたばかりの「Chez Okada」です。店内は、ブルーのクロスがかかったテーブル2席とカウンター席を備え、エントランス同様爽やかな印象です。
ランチは3,300円と5,500円の2コース。今回いただいた3,300円のコースはメインを肉または魚から選べます。2名で訪れたので、それぞれ肉と魚をお願いしました。
まずはアミューズから。シュー生地にバジルクリーム、枝豆、生ハムを挟んだエクレアと、ゴールドラッシュコーンの冷製スープ。バジルの爽やかな香りやコーンの甘みなど、まさに夏の香りが口いっぱいに広がります。
前菜は熊本県の名産・肥後赤茄子、宇城のイチジク、ホタテ、ピンクグレープフルーツをコンソメジュレとレモンドレッシングでいただきます。お料理の説明を聞いていると、気になるものがひとつ。「ホタテはどれですか?」と尋ねると、なんとオレンジ色のものがホタテだそう。白いホタテと味は変わらないものの、とても珍しい希少なものなのだとか。確かに、食べてみると味わいはおなじみのホタテです。
そして、もうひとつ驚いたのが肥後赤茄子。初めていただきましたが、皮付きのまま生で! ふんわりとやわらかな食感に、やさしい甘みとナスの香り。みずみずしくてとてもフレッシュな味わいでした。
いよいよメインです。魚料理は「いとよりのカダイフ焼き グリーンカレーソース」。カダイフとは、細い糸状の生地のこと。口に入れると、表面はサクッと軽やかで、中のいとよりはふんわりジューシー。爽やかなグリーンカレーソースが、淡白ないとよりの味わいを引き立てています。
そして肉料理は「有田鶏胸肉・エビ・トリュフのバロティーヌ ソース・クーリ・ド・トマト」。バロティーヌとは、肉や魚で具材を巻き込んで調理する伝統的なフランス料理です。トマトの酸味と旨みのあるソースともよく合い、ひと皿のなかでさまざまな味わいが楽しめます。
そしてデザートは「巨峰と白桃のテリーヌ・ジュレ フランス・ゲランドの塩ソルベ」。コンポートにした巨峰と白桃を、ひんやりとしたジュレとともにいただきます。フルーツのやさしい甘みとほどよい酸味を、ゲランドの塩を使ったソルベの塩味が引き立てつつキュッと引き締め、後味はさっぱり。食事の締めくくりにぴったりの、爽やかなデザートでした。さらに「お菓子の階段」も。右からパウンドケーキ、チョコレートのシフォンケーキ、マドレーヌ。程よいサイズ感で、別腹も満たされ、充実のランチタイムとなりました。
アミューズからデザートまで、一品一品に手間ひまかけて丁寧に作られているのが伝わり、しかもパンやバターまで、これらすべてをシェフおひとりで作られていると知って驚きました。
この日いただいたのは3,300円のコースでしたが、5,500円のコースは魚、肉両方が付き、さらにフォアグラ料理が前菜とメインの間にプラスされるそうです。かなりのコスパなので、次は5,500円をいただきたいです。
しっかりとコース料理を堪能したので、夜も本格的なフレンチなのかなと思いきや、「夜はビストロに変身して、昼とはまったく違う雰囲気になるんですよ。料理もコースではなく、アラカルトでお出ししています。私ももっとラフな装いに着替えるんです」と岡田英彦シェフ。そう伺って店内を見回すと、黒板には定番のフレンチからシェフの創作料理まで単品メニューがずらり。岡田シェフはこれまで、コース料理を提供する大きなフレンチレストランやホテルで長年シェフを務めてきたそう。そんななか「もっと目の前のお客様の反応を感じられる店をやりたい」という思いで、こちらのビストロスタイルのお店をオープンしたのだとか。
昼はゆっくりとコース料理を楽しみ、夜は肩肘張らずにアラカルトでフレンチを楽しむ。同じ店なのに、時間帯によってまったく違う顔を見せてくれるのが「Chez Okada」の魅力です。黒板に並ぶ夜のメニューも気になるものばかりで、それに合わせるアルコール類も揃っています。ぜひ夜にも訪れて、昼とはまた違う雰囲気と料理を楽しんでみたいと思います。
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