1万3000人を超える選手が出場した今年の熊本県高校総体。インターハイ出場や自己ベストの更新など選手の目標は様々だが、大会への出場そのものを目標に掲げた選手がいる。
熊本市の特別支援学校に通う片山若菜さん(18)だ。
学習の遅れや人の多い環境が苦手などの障害があるため周囲と馴染めず、今も他人と交わることには消極的だが、唯一若菜さんが自然体でいられるのが「走っている時間」だ。
学校の陸上同好会に所属し、得意種目は長距離。無心で走っていると気持ちがすっきりするという。練習の合間、仲間とのおしゃべりはむしろ楽しそうだ。
ただ、人混みが苦手なため、これまで大きな大会は未経験。大勢の他校生と競うことへの不安もあり、高校総体への出場も見送ってきた。
しかし高校生最後の年、若菜さんは総体への出場という大きな決断をする。
テレビで観た熊本城マラソンで、ランナーが沿道からの声援を受け笑顔で走る
姿を見て、自分もあんな風に走ってみたいという思いが芽生えたのだ。
高校総体当日。競技場にはかつて経験したことがないほどの声援が響き、驚いた若菜さんは緊張のあまり出走順を見失いそうに…。
この夏、自らの意思でスタートラインに立つ若菜さんの挑戦を追った。
(RKK熊本放送/上妻 卓実)
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