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山本作兵衛の炭坑画 「医療」テーマに作品展 福岡・田川市

明治から昭和初期にかけて、筑豊の炭坑の様子を描き、ユネスコの「世界の記憶」に登録された山本作兵衛(さくべえ)の作品から、「医療」をテーマにしたものにスポットを当てた展示会が、福岡県田川市で開かれています。

子供たちに囲まれて打ち解けた様子の、薬の行商人。
伝染病を媒介するネズミが住み着いた坑内で、裸にわらじ姿で働く坑夫。

田川市石炭・歴史博物館で開かれている「炭坑のメディカル」は、炭坑の絵師・山本作兵衛の原画26点を紹介するものです。
数ある作品の中から、過酷な衛生環境や流行した病気、救済策など、「医療」にまつわるものを集めています。

また、当時使われた薬瓶など約30点の資料も展示しています。
くじの掛け金を、病気や貧困で苦しむ人に寄付する取り組みが描かれていて、共に働き、共同住宅で暮らす仲間が支え合う姿を読み取ることができます。
「スペインかぜ」の大流行など、現代に通じる出来事も描かれた山本作兵衛の原画展は、今月22日まで開かれます。

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