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“鍋ができない?”カセットボンベも食材も値上げ~お得な食材が残っていた~福岡

九州北部地方は20日、福岡県八女市の黒木で最低気温が7.2℃、朝倉市で7.5℃など内陸を中心に最低気温が10℃を下回って、11月の上旬から中旬並みの気温になりました。今シーズン一番の冷え込みになったところもあります。福岡を代表するグルメの一つとして全国に知られるもつ鍋。JR博多駅のすぐ近くにあるこの店でも観光客が舌鼓を打っていました。  
観光客「博多に来るならもつ鍋食べようと思って」「おいしいです」 RKB永牟田龍太「博多の名物・もつ鍋です。これから寒くなってくると食べたくなってきますよね。この鍋に欠かせないあるものが値上がりしているんです。」
楽天地・水谷崇社長「これですね」
取り出したのは、カセットこんろに使うガスボンベです。
水谷社長「3割くらい値上げした。ほんとに厳しい」
カセットボンベは、今年6月に続いて今月、再び値上げされ、以前と比べて約3割増しの価格になっています。国内最大手のメーカーは「主な原材料の鋼材や包装用の資材、物流コストが高騰し、自助努力だけでは吸収できなくなった」と説明しています。

もつ鍋店は月に1200本消費

楽天地は、11の店舗のうち4店舗でカセットボンベを使います。4店舗合わせて1日あたり約40本、月間で1200本を消費する計算です。そんな必需品が3割も値上がりしたのは、店にとって一大事です。
水谷社長「3割値上げは大きいですね。もつ鍋を3割上げるわけにはいかないし、じわじわ効いてくる」
値上げはカセットボンベだけにとどまりません。

 
水谷社長「もつ鍋のもつが去年に比べて4割くらい値上げしてるんですよ。きのうはキャベツが15%値上げさせてくれとか、おとといはちゃんぽん玉がちょっとだけ値上げさせててくれとか全部なんですよ」
家畜の飼料や農産物の肥料に、出荷するときの燃料費、加工にかかる電気代やパッケージの資材価格など、食卓に届くまでのあらゆる過程に値上げの波が押し寄せているのです。このため楽天地は今月から、もつ鍋の価格を約10%引き上げる苦渋の決断をしました。
水谷社長「もつ鍋は庶民のみんなで食べるやつなので、なるべく安く提供したいというのがあるが、そこのせめぎあいみたいな所。こんなの初めて。」

何でも値上げ?お得なものもあった―

買い物客「(Q鍋しますか?)鍋しますよ、安いお店探して買ったり、まとめて買ったりたくさん。昔ながらの八百屋さんとかあるので、スーパーとうまく使い分けしながら。ねえ大将!(値段が)上がってますよねけっこう」
店主「トマトとかものすごい高いでしょ買えるような値段じゃない」
買い物客「そうそうそれはある!」「こんなん久しぶりやね」
じわじわ値上がりする野菜。背景には、先月の台風の影響もあるようです。
店主「大分の産地が(台風で)やられているから白ネギは例年より3割ぐらい高いです」
一方、お手頃な食材もあります。
店主「レンコンごぼうタマネギ、キュウリとかも割と安い」
鍋に欠かせない白菜はどうでしょうか?
店主「こっちの地物、九州産が入るから価格がだんだんこれから安くなる」
消費者は、家計の負担がますのを少しでも抑えようと四苦八苦しているようです。
買い物客「もやし、キャベツ、えのきとかけっこうかさばるものを、スーパーで買うと高いからこの辺で買ってます」「(この冬は)西新で乗り越えます」
中にはこんな人もいました。
買い物客「みんな皮のまま食べます。ニンジンでも大根でもごぼうも泥を洗ってほとんど皮のまま。ゴミにもならないし。スーパーに行くときはお腹すかせていったらだめね。何でも欲しくなるから。お腹いっぱい食べて買い物に行く」

輸入野菜の価格上昇へ

宮脇キャスター: 「地元のお店で買う」という声がいくつかありましたが、きょうはついに1ドル=150円まで円安が進んで輸入野菜の価格も上がりそうですし、やはり量が豊富な地元のもの、今が旬のものを買う方が多いんでしょうね。

白菜はこれから地元産が出回れば安くなるということでしたが、今シーズンはいろいろとやりくりしながら鍋を楽しみたいと思います。

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