11月に入って、今年も残り2か月を切りました。これからの時期、街にはきらびやかなツリーやイルミネーションが出現し、クリスマスケーキのチラシなどを目にするようになります。ただ、今年はさまざまなものが値上がりし、円安の影響も広がる中、クリスマスをめぐる事情も例年とはちょっと違うようです。
◆「ケーキ価格を決めるのが難しい」
ショーケースに並ぶカラフルなケーキ。福岡市早良区の洋菓子店「博多スイーツ倶楽部」です。書き入れ時のクリスマスに向けて、例年ならそろそろ、クリスマスケーキの案内を出す時期ですが、今年は状況が異なります。原材料などの値上げが相次ぐ中、ケーキの価格をいくらにするか、決められずにいるのです。
博多スイーツ倶楽部 松下明大さん「どのくらい上がるか分からないので、価格をなかなか決めるのが難しい感じ。生クリームは今年に入って1.2倍、10月にさらにその1.2倍。チョコレートは去年に比べたら2倍に」
◆円安で原材料を国産に切り替え
新型コロナやウクライナ情勢などを背景に、小麦や卵、乳製品などが値上がりしている上、輸入食材は円安の影響も加わって、さらに価格が高騰。この店では、チーズなど原材料の一部を、海外産から国産のものに切り替えることにしました。
ケーキに欠かせないイチゴの仕入れ値は、例年でもクリスマスシーズンは普段の3倍ほどに上がりますが、今年はハウス栽培で使う燃料費の高騰もあって、4倍ほどになるのではないかと危惧しています。さらに、ケーキを入れる箱などの資材価格や、店で使う電気代も値上がりし、原材料の仕入れから製造、販売まで、すべての工程でコストが増しているのです。
◆「持ち帰りの箱を無地に…」
博多スイーツ倶楽部 松下明大さん「今まで経験したことのない状況。状況みながらやっていくしかない。持ち帰りの箱をかわいい箱にしていたけど無地にして…そのあたりを節約しないといけない。ケーキ屋にとっては稼ぎ時、もうやるしかないという感じ」
◆予算は3千円台から4千円台がほぼ半数
ケーキ専門の通販サイトを運営する会社がインターネット上で実施したアンケートで、クリスマスケーキについて何を基準にして選ぶか聞いたところ、最も多かったのは「見た目」、続いて「味」で、「価格」を上回りました。
予算はホールケーキで3千円台から4千円台という人がほぼ半数を占めるんですが、一方で、少し高めでも見た目が「映える」かわいいケーキや、有名ブランドのもの、高級フルーツなど素材にこだわったものも人気だということです。
◆電気代高騰でイルミネーションは…
夜の街を彩るイルミネーションも例年とはちょっと事情が違うようです。きらびやかな光で街を元気にしたいとする一方で、値上がりし続ける電気料金を心配する声も聞かれます。
RKB黒木秀弥「クリスマスに小倉の街を彩るイルミネーション。こちらも電気代高騰の影響が懸念されています」
◆「小倉イルミネーション」は4日から
毎年11月になると、北九州市小倉北区内の約20か所で、色とりどりの光が街を彩る「小倉イルミネーション」。北九州市のほか、商業施設や商店街などでつくる実行委員会が主催して、今年も4日からスタートします。
会場のうち、紫川にかかる「鴎外橋」やJR小倉駅前のイルミネーションは、北九州市が電気料金を負担していますが、今年はその値上がりを心配しています。
小倉北区役所 政時順イベント係長「通常1か月、一家庭ぐらいの電気料金を使っているところなんですが、高騰を受けて一般家庭と同じくらいの値上がりをするんではないかと考えております」
◆LED電球に切り替えても負担増
小倉城と井筒屋を結び、イベントのシンボルの一つになっている「鴎外橋」の場合、イルミネーションにかかる電気料金は、1か月で約2万円。数年前からLED電球に切り替えたことで、ある程度抑えられたものの、去年と比べてひと月あたりの負担が4千円から5千円増えることは避けられないといいます。
小倉北区役所 政時順イベント係長「われわれがお支払いをするということは、市民の方からの税金を使用しております。そこで電気代の高騰があるからイルミネーションをしないということではなくて、まちのにぎわいとか、今年ウクライナのこともそうだし、商店街の火事、大きなものでコロナがある中で、市民に明るい光とにぎわいを届けることが、われわれの使命だと思っておりますので、今年もイルミネーションを実施する」
◆電力不足も心配の種
一方、今年のイルミネーションには、ほかにも心配の種があります。冬の暖房などで需要が増え、電力そのものが不足することです。「小倉イルミネーション」は例年、11月から1月いっぱいまで点灯していましたが、今回は初めて、2月のバレンタインデーまでの延長を決めました。
ところが政府が今月1日、全国の家庭や企業を対象にした冬の節電要請を決定。具体的な数値目標はないものの、要請がイルミネーションの開催と重なることから、実行委員会は期間を短縮する可能性もあるといいます。
◆「街のにぎわいのために」
小倉イルミネーション実行委員会事務局 林田直人さん「小倉の街のにぎわいのために小倉イルミネーションをやっています。今回はあえて開催期間を2月の中旬まで延長しております。何とか持ちこたえて、電力供給を受けて2月中旬までやらせていただきたい」
◆「ケーキ価格を決めるのが難しい」
ショーケースに並ぶカラフルなケーキ。福岡市早良区の洋菓子店「博多スイーツ倶楽部」です。書き入れ時のクリスマスに向けて、例年ならそろそろ、クリスマスケーキの案内を出す時期ですが、今年は状況が異なります。原材料などの値上げが相次ぐ中、ケーキの価格をいくらにするか、決められずにいるのです。
博多スイーツ倶楽部 松下明大さん「どのくらい上がるか分からないので、価格をなかなか決めるのが難しい感じ。生クリームは今年に入って1.2倍、10月にさらにその1.2倍。チョコレートは去年に比べたら2倍に」
◆円安で原材料を国産に切り替え
新型コロナやウクライナ情勢などを背景に、小麦や卵、乳製品などが値上がりしている上、輸入食材は円安の影響も加わって、さらに価格が高騰。この店では、チーズなど原材料の一部を、海外産から国産のものに切り替えることにしました。
ケーキに欠かせないイチゴの仕入れ値は、例年でもクリスマスシーズンは普段の3倍ほどに上がりますが、今年はハウス栽培で使う燃料費の高騰もあって、4倍ほどになるのではないかと危惧しています。さらに、ケーキを入れる箱などの資材価格や、店で使う電気代も値上がりし、原材料の仕入れから製造、販売まで、すべての工程でコストが増しているのです。
◆「持ち帰りの箱を無地に…」
博多スイーツ倶楽部 松下明大さん「今まで経験したことのない状況。状況みながらやっていくしかない。持ち帰りの箱をかわいい箱にしていたけど無地にして…そのあたりを節約しないといけない。ケーキ屋にとっては稼ぎ時、もうやるしかないという感じ」
◆予算は3千円台から4千円台がほぼ半数
ケーキ専門の通販サイトを運営する会社がインターネット上で実施したアンケートで、クリスマスケーキについて何を基準にして選ぶか聞いたところ、最も多かったのは「見た目」、続いて「味」で、「価格」を上回りました。
予算はホールケーキで3千円台から4千円台という人がほぼ半数を占めるんですが、一方で、少し高めでも見た目が「映える」かわいいケーキや、有名ブランドのもの、高級フルーツなど素材にこだわったものも人気だということです。
◆電気代高騰でイルミネーションは…
夜の街を彩るイルミネーションも例年とはちょっと事情が違うようです。きらびやかな光で街を元気にしたいとする一方で、値上がりし続ける電気料金を心配する声も聞かれます。
RKB黒木秀弥「クリスマスに小倉の街を彩るイルミネーション。こちらも電気代高騰の影響が懸念されています」
◆「小倉イルミネーション」は4日から
毎年11月になると、北九州市小倉北区内の約20か所で、色とりどりの光が街を彩る「小倉イルミネーション」。北九州市のほか、商業施設や商店街などでつくる実行委員会が主催して、今年も4日からスタートします。
会場のうち、紫川にかかる「鴎外橋」やJR小倉駅前のイルミネーションは、北九州市が電気料金を負担していますが、今年はその値上がりを心配しています。
小倉北区役所 政時順イベント係長「通常1か月、一家庭ぐらいの電気料金を使っているところなんですが、高騰を受けて一般家庭と同じくらいの値上がりをするんではないかと考えております」
◆LED電球に切り替えても負担増
小倉城と井筒屋を結び、イベントのシンボルの一つになっている「鴎外橋」の場合、イルミネーションにかかる電気料金は、1か月で約2万円。数年前からLED電球に切り替えたことで、ある程度抑えられたものの、去年と比べてひと月あたりの負担が4千円から5千円増えることは避けられないといいます。
小倉北区役所 政時順イベント係長「われわれがお支払いをするということは、市民の方からの税金を使用しております。そこで電気代の高騰があるからイルミネーションをしないということではなくて、まちのにぎわいとか、今年ウクライナのこともそうだし、商店街の火事、大きなものでコロナがある中で、市民に明るい光とにぎわいを届けることが、われわれの使命だと思っておりますので、今年もイルミネーションを実施する」
◆電力不足も心配の種
一方、今年のイルミネーションには、ほかにも心配の種があります。冬の暖房などで需要が増え、電力そのものが不足することです。「小倉イルミネーション」は例年、11月から1月いっぱいまで点灯していましたが、今回は初めて、2月のバレンタインデーまでの延長を決めました。
ところが政府が今月1日、全国の家庭や企業を対象にした冬の節電要請を決定。具体的な数値目標はないものの、要請がイルミネーションの開催と重なることから、実行委員会は期間を短縮する可能性もあるといいます。
◆「街のにぎわいのために」
小倉イルミネーション実行委員会事務局 林田直人さん「小倉の街のにぎわいのために小倉イルミネーションをやっています。今回はあえて開催期間を2月の中旬まで延長しております。何とか持ちこたえて、電力供給を受けて2月中旬までやらせていただきたい」
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