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“唯一の予防策”乳幼児ワクチンは基幹病院だけ?かかりつけ医の体制整わず~福岡

福岡市で10日、乳幼児を対象とした新型コロナワクチン接種が始まりました。接種会場は「こども病院」や「九州医療センター」などの6つの基幹病院に限られ、それぞれ週に1回の実施です。専門家は、唯一の予防策であるワクチンをかかりつけ医でも打てる体制を整えるべきだと話します。

“予防接種ラッシュ”の乳児、スケジュールは?


福岡市立こども病院(東区)は生後6か月から4歳までの乳幼児を対象とした新型コロナのワクチン接種を始めました。市によると、初日は20人の予約枠がすべて埋まりました。

乳幼児のワクチンは大人より量が少なく、3週間の間隔を空けて2回目を、その後、8週間以上空けて3回目を接種する必要があります。同時流行が懸念されるインフルエンザのワクチンと一緒に接種できます。
内田こどもクリニック・内田智子院長「既存のワクチンから2週間あけば新型コロナのワクチンが打てます。かかりつけ医と相談しながらスケジュールをたててもらいます。ほかのワクチンも大事なのでスキップはできません」
保護者「ちょうど接種の手紙が届いて、こんなに小さくてもワクチンが始まったんだとびっくりしました。大人でも発熱するから少し怖いですね。打たせてあげたい気持ちと怖い気持ちがあります」

低迷する子供のワクチン接種、発熱率は約2割

福岡市によりますと5歳から11歳でワクチンを2回接種したのは10.6%にとどまっています(今月7日時点)。11日から乳幼児を対象にした接種を始まる福岡歯科大学医科歯科総合病院に聞きました。
福岡歯科大学医科歯科総合病院予防接種センター・岡田賢司センター長: 「治験などのデータを見ると乳幼児のワクチンの有効率は約7割くらいあります。副反応はワクチンの量(抗原量)が大人と比べて10分の1の量なので、乳幼児の発熱率は多く見積もっても2割弱です。乳幼児はマスクがつけられず、唯一できる予防策がワクチンです。希望する方は接種できる体制を行政が整えないといけません」
乳幼児は、手を口に入れたりマスクが使えなかったりするため感染対策が難しいと言われています。岡田医師は基幹病院だけでなく、地域のかかりつけ医でも接種ができるように早く体制を整えるべきだと話します。

乳幼児のワクチン接種は福岡県北九州市が14日から、久留米市は予約の状況をみて実施する予定です。

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