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至福の美味ウナギに驚きのニュース続々「世界初の発見」「完全養殖に成功」

日本の食文化に欠かせない、ウナギ。近年研究が進み、生態が少しずつ明らかになってきたほか、完全人工生産にも成功しています。  

おいしそう! ウナギの素顔


見ているだけで食欲をそそられるウナギ。これまでその生態は、謎に包まれてきましたが、近年研究が進み、少しずつ明らかになってきました。北九州市の「いのちのたび博物館」で「うなぎの旅展」が開催されています。
RKB浅上旺太郎「会場では、体長2センチほどの葉っぱの形をしたウナギの赤ちゃんから、子どもにあたるシラスウナギ、大きくなるまで生きている状態で成長の過程を見ることができます」

グアム付近から日本へ ウナギの一生


こちらは、「レプトケパルス」と呼ばれるニホンウナギの赤ちゃん。

福岡では初めて展示されています。赤ちゃんは、グアムの近くで生まれ、海流に乗って日本近海へ移動し、棒状の稚魚・シラスウナギになります。川で親のウナギに成長したあと、産卵のため再びグアム付近に戻り、その一生を終えます。

世界初の発見! 4種類めの新種

今回の企画展では、世界で初めて、3年前に沖縄県で見つかった「ウグマウナギ」の子供の標本も展示されています。
いのちのたび博物館 日比野友亮学芸員「国内には合計で3種類のウナギの仲間が元々いるということがわかっているんです。ところが、もう1種類いたと2020年に(論文に掲載されて)分かったわけです。大きく成長したものは国内では誰も採集したことがない。皆さんが血まなこになって探しているところ」
ウナギの仲間にあたる、ウツボも新種が見つかりました。褐色の丸い模様が「タピオカ」に見えることから「タピオカウツボ」と名付けられました。
訪れた人「ウナギの神秘的な生態にびっくりしました」「おなかを上に出して寝ちゃってるのが、ちょっと笑っちゃいますね」

卵からの完全な養殖にも成功

ウナギの生態が少しずつ明らかになるとともに養殖の技術も進んでいます。こちらのウナギのかば焼きは、卵から稚魚、大人のウナギに成長するまで全て人の手を介して育てられた「完全人工生産」のウナギです。現在、ウナギの養殖には川などで捕まえた天然のシラスウナギが使われています。漁獲量が安定せず、資源の枯渇や価格の高騰も懸念されています。鹿児島市の新日本科学は2017年、世界で初めて地上でのシラスウナギの生産に成功。今年、完全養殖した食用のウナギ100尾ほどを育てることに成功しました。
新日本科学 永田良一社長「今後の課題は、数です。大きなスケールで作れるように、海でできるようになると大量生産に一歩近づくと思う」
絶滅危惧種に指定されているウナギ、日本の大切な食文化を守っていくためにも、生態の研究は大きな意味を持ちます。

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