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「争点は“北橋市政”?」継承か刷新か 自民麻生副総裁の態度に注目集まる

北九州市長選の告示日まで1か月あまりとなりました。各陣営の動きが活発になる中、大きな争点に浮上しているのが、4期16年続いた北橋市政を継承するかどうかです。

元厚労官僚を支持する市議

武内和久氏「全ての政党のつく側が勝つのか、それとも市民と一緒に戦う側が勝つのか」

「1日180分」を目標に連日街頭に立ち続けている、元厚生労働省官僚の武内和久氏。その選挙事務所を訪れたのが、前回の市議選で八幡西区トップで当選した井上純子市議です。
北九州市の元職員で、「バナナ姫ルナ」のコスプレで人気を集めた井上市議、各候補の政策を比べて、武内氏を支持することを決めました。
井上純子市議「武内候補の政策がまさに私と近い、同じ課題認識であったということと、覚悟をもって突き進もう、変えようと。その思いを感じたことが支持を決めたのに大きかった。国や県の方針、横並びを待って、都市間競争を避けてきた結果がいまの北九州市政。継承ではない。改革だと思います」
井上市議は16日に会見を開き、武内氏を支援するため自民党会派から離脱した2人の市議の会派に合流するということです。既存の政党から推薦を受けていない武内氏、「市民のための市長になる」と話します。
武内和久氏「井上市議が参加してくれるということは、私にとっても心強いことですし、さらに改革に向かっての力を結集していきたいと思います」

「北橋市政の継承」訴える元国交省官僚

対する元国土交通省官僚の津森洋介氏の事務所開きには、いち早く推薦を出した立憲民主党の議員のほか、前日推薦を出した自民党の議員らが参加しました。衆議院選挙などでしのぎを削ってきた与野党の組織力を味方につけた津森氏が訴えているのは「北橋市政の継承」です。
津森洋介氏「北橋市長が作られた4期16年、人にやさしい街づくり。引き続きしっかり取り組んでまいりたい」
この集会でマイクを握った自民党の大家敏志参議院議員。自民党のある国会議員らが擁立したとされる津森氏を市長選に「出したい人」と表現しました。
大家志参議院議員「出たい人より出したい人。出てもらいたい男。そういう思いで我々は津森洋介さんを抱えてこの戦いを挑んでいく決意であります」

麻生太郎・自民党副総裁の動向は

その翌日、津森氏を招いて開かれた大家氏の政治資金パーティー。案内状には大家氏が所属する派閥のトップである麻生太郎・自民党副総裁が講演すると書かれていましたが…。
場内アナウンス「麻生先生より『急きょ東京に戻らなくてはならない事情があり、出席がかなわなくなった。講演については大家先生にぜひお願いしたい』というメッセージをお預かりしています」
麻生氏が急遽欠席した背景には、「津森氏の推薦をめぐる騒動がある」と自民党関係者は説明します。大家氏は、「麻生氏の意向」として自民党内で津森氏の推薦を取りまとめましたが、副総裁である麻生氏本人が推薦の署名に応じないという異例の事態に…。麻生氏に近い自民党関係者はRKBの取材に対し「麻生氏は4期16年の北橋市政を評価しておらず、津森氏が北橋市政の継承を訴えていることへのメッセージだ」と話しています。
Q.自民党の推薦が他党と比べて遅いことをどう感じていますか?
津森洋介氏「支援をお願いしている立場ですので、こういう形できょうの選挙開きにちょうどいいタイミングで推薦いただきましたことに感謝しているところでございます」

北九州市長選は2月5日に投開票


北九州市長選には、飲食店経営の清水宏晃氏も立候補を表明しているほか、共産党福岡県委員会常任委員の永田浩一氏も立候補に向け事務所開きを行いました。
永田浩一氏「これまでの市政を継承していく方には、市政を任すことはできません」
人口減少や街の活性化が問題となる中、4期にわたる北橋市政をどう評価するのか? 1月22日の告示、2月5日の投票日に向けて、活発な論戦が期待されます。

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