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山鹿灯籠の光を次世代へ

熊本県山鹿市の工房。平面の和紙に命が吹き込まれ、立体的な形がうまれてくる…。山鹿市の9人の灯籠師の中で一番若い中村潤弥さん(29)。
高校卒業後8年の修行を経て、おととし正式に灯籠師に認定された。
人柄が表れるといわれる灯籠づくりに対して、中村さんの作品は「まじめで丁寧」など周囲の期待も高い。「山鹿灯籠」とは、手漉きの和紙と糊のみで作る600年以上の歴史を誇る伝統工芸品。一般的には、祭りで躍り手が頭に載せる「金灯籠」のイメージが強いが、実それ以外にも、歴史的建造物を再現したものなど様々な作品が作られている。和紙と糊以外は一切使用せず、曲線部分のつなぎ目はのりしろを使わないため、熟練した技術が要求される。一方で、この仕事だけで生計を立てるのは困難といわれてきた。そこで中村さんたち灯籠師は山鹿灯籠の技術を使って新しい作品作りを模索しはじめる。これまでに和紙の「軽い」という特長を活かした「モビール」や吸水性を活かした「アロマディフューザー」などを開発。ともに、山鹿灯籠に関心の薄い若い世代からも大きな反響があった。そして今年の新作。これまでは素材の特長を活かしたものだったが、今年は違う要素も打ち出したい・・・。若手を中心に試行錯誤を重ね、仕上がった作品に対して周囲の反応は?
(製作:RKK熊本放送 / 内藤 郁美)

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