PageTopButton

三代目、畳をつくる

ビジネス

「起きて半畳、寝て一畳、死ぬなら畳の上かな」と語る福田隆さん41歳。長崎県波佐見町にある畳屋の3代目です。
長崎県で卓越した技能を持つ職人に与えられる、長崎マイスタ-に畳職人では初めて認定されました。
「畳って一枚一枚サイズが異なり、同じ物はないんです」
その言葉通り福田さんの作る畳は寸分の狂いもなく、部屋の寸法に合わせて敷き詰められていきます。そしてこだわりは素材のイグサにも…。
イグサの産地、熊本県八代市の農家を訪ね歩き、理想の品種を探して15年です。
「こんなバカならあと5、6人欲しい」
イグサ農家は親しみをこめ、福田さんを畳バカと呼んでいます。今、福田さんはイグサ農家と消費者の架け橋となり、どちらからも頼られる存在になりました。
掲げる格言は『不易流行』
本質的な物を忘れさせないために、新しい物を取り入れていく、常に畳作りを探求し続けています。福田さんにとって畳とは、家族を結ぶもの、つなぐもの。
「同じ畳がないように、それぞれの家庭に色々な思いがある」
誕生、死、人生の節目に畳の上で起こる喜怒哀楽。
日本固有の文化であった畳、その畳がない家も珍しくなくなった今、畳文化を廃れさせないために奮闘する畳バカの物語です。
(製作:NBC長崎放送 / 今村 敏和)

この記事はいかがでしたか?
リアクションで支援しよう