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博多駅の隣で愉しむ、“うどん居酒屋ブーム”火付け役の美味

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早いもので、2010年に「二◯加屋長介 」が登場してから干支一巡。薬院3丁目で始まり、福岡のうどん居酒屋ブームに火をつけた人気店は、その後も福岡、東京、果てはパリにも出店するなど依然元気です。創業以来のファンを自認する僕も、想像を超えた快進撃に驚かされどおしの12年でした。

長介JRJPカウンター 長介JRJP半個室

博多駅に隣接する「二◯加屋長介 JRJP博多ビル店」はその2号店です。場所は地下1階に10軒の飲食店が並ぶ「駅から三百歩横丁」。駅直結のロケーションだけあって、早い時間でも地元のおひとり様からスーツケースを持つ観光客まで、様々な客の姿が見られます。

壁には「長介」お馴染みのメニュー札が貼られ、古き良き酒場感を漂わせます。フードコートを思わせるフロアにはカウンターとテーブル席を完備。その奥には16名まで収容できる半個室風のテーブル席があり、こちらは会話を楽しみたいときにお勧めです。なお平日14時30分から19時までは、昼呑み派歓喜のドリンク半額ハッピーアワーも実施してますよ。

長介JRJPメニュー1 長介JRJPメニュー2

さて、かねてよりうまいうどんと料理が評判の「長介」ですが、ここが他の系列店と違うのは「ゴマサバ」「がめ煮」「明太玉子焼き」といった博多名物を推していること。やはり観光や出張で来福した客への配慮のようです。
「新幹線や飛行機で帰る前、最後に美味しい思い出を!という時に立ち寄ってもらえたら」と店主の玉置康雄さん。「ウチのテーマは“ちょい飲み ガチ飲み うどん飲み”。目的や客層を選ばない地域一番の店づくりを目指してます」。

長介JRJP胡麻鯖

そんな気さくな空気の中で、まず注文したのが「ゴマサバ」(1,518円/1日約10品限定)。サバは店に届いた時点で活き締めにされるそうで、コリッとした極上鮮度の歯応えは期待を裏切りません。サバの風味を損なわぬ、さっぱりした甘めの胡麻ダレもよく計算されています。
ワインのお供には「貝柱とアスパラの香草バター焼」(890円)を選びました。素材ごとに火入れの時間を変え、仕上げにしっかり下味をつけた香草バターをかけた一品。「手をかけすぎず、しかし基本を押さえた上質な料理を」という玉置さんのポリシーが伝わる料理です。

長介ハムカツ

長介」に来ると、なぜか頼んでしまうのが「雲仙ハムカツ」(630円)。口に含んだ酒が、肉々しい雲仙ハムの塩気と絡み合う瞬間の旨味がどうにもクセになるのです。カリッとした極薄の衣の食感も魅力的!
クセになるといえば、料理で一、二の人気を争う「長介のよだれ鶏」(858円)も引けを取りません。低温調理でしっとり蒸した鶏の胸身と、ピリ辛なタレが見事に調和。とくに山椒や豆腐ようなどを加えた自家製タレの完成度が高く、文字通りひと噛みごとにヨダレを増やす美味しさでした。

長介うどん1 長介うどん2 長介うどん3

そしてシメのうどんは、20種ほどのメニューの中から「鶏スープあつかけうどん」(1,045円)に決定。これも創業時から僕を虜にしてきた中毒性の強い一杯で、朝締めの鶏ガラを強火で炊き、沖縄の塩や返しなどで味付けしたスープがとにかく最高。黄金色の液体に浮かぶ鶏油(チーユ)の、バターのような動物性のとろみと風味が筆舌に尽くせぬ旨味を深めます。大量に作り置きせず、少量をコンスタントに仕込み鮮度を保つのもポイントでしょう。普段は塩分を気にして麺類のスープは飲み干さない僕ですが、これだけは別。その意味でも非常に罪深いうどんなのです(笑)。

こちらの店舗に来るのは久々でしたが、気軽で満足度の高い時間は相変わらずの“長介節”でした。「映えとは無縁の料理だけど、意外に安くて美味しいなと思ってもらえたら嬉しいですね」と笑顔で話す玉置さん。「長介じゃないとダメ、じゃなくて、長介でいいや。そんな感じで選ばれる店でいいんです」。この徹底した自然体と顧客ファーストの想いが、きっと「長介」を疾走させ続ける原動力なのです。

長介メニュー3 長介メニュー4 長介メニュー5 長介メニュー6
店舗名:二◯加屋長介 JRJP博多ビル店
ジャンル:居酒屋、うどん
住所:福岡市博多区博多駅中央街8-1 JRJP博多ビルBIF
電話番号:092-409-0302
営業時間:11:00~OS23:00
定休日:なし
席数:カウンター10席、テーブル44席
個室:なし
メニュー:鶏スープあつかけうどん1,045円、カレーうどん825円、もつしょうゆつけうどん990円、博多名物ゴマサバ1,518円、貝柱とアスパラの香草バター焼890円、雲仙ハムカツ630円、長介のよだれ鶏858円、しっとり白レバー刺858円、究極の肉豆腐1,518円
URL:https://www.niwakaya-chosuke.com

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この記事を書いたひと

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