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なぜ2月は短いの?

「一月は往ぬるいぬる、二月逃げる、三月去る」とはよく言ったもので、もう2月が終わろうとしています。確かに年の始めは、なぜかバタバタするものですが、特にそう感じるのは、2月が短いからではないでしょうか。でもなぜ2月? 1年365日に合わせるためなら、最後の12月で調整するのが普通ではないかと思ってしまいます。

今の暦の元となった、紀元前のローマ暦では、実は2月が最後の月でした。つまり、3月が1年の始まり。気温が上がってきて農作業を始める春が1年の始まりにふさわしいと考えたためだと言われています。10月は英語でオクトーバーです。8本足のタコ(オクトパス)と同じく、「オクト」はラテン語で「8」を意味します。10月は、3月から数えて8番目の月ということなのです。

そして、もう一つ疑問なのは、2月以外は大の月(31日)と小の月(30日)が交互に並んでいるのに、7月と8月だけはともに大の月であること。

元々3月など奇数月は31日、4月など偶数月は30日でしたが、ローマ帝国の初代皇帝アウグストゥスは、その名から分かる通り、8月生まれ。「余の誕生月が小の月とはけしからん!」と、無理に1日足して大の月にしてしまったそう。本当なら、何とも“けしからん”話ですね。

龍山康朗=RKB気象予報士・防災士
毎日新聞福岡版 2023年2月25日掲載

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