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広がれ 棚田の小さな輪

2020年第22回
制作:OBS大分放送
ディレクター:藤澤 真由美

大分県宇佐市院内町の余谷(あまりだに)地区。ここには日本棚田百選のひとつ「両合棚田」がある。両合棚田がある集落は、現在わずか10世帯、住民ほぼ全員が高齢者だ。2013年、国東半島宇佐地域が世界農業遺産に認定されたのを機に、4年前、自治体の働きかけで棚田の再生プロジェクトがスタートした。
2019年夏、両合棚田にひとりの大学生が半年間限定で移り住んできた。立命館アジア太平洋大学4年の折田智基さん(23)だ。大学の観光学の授業で両合棚田を訪れた際、その風景や住民の優しさにひかれ、この集落で何かできないかと期間限定の移住を決めた。折田さんはこの両合棚田の魅力をもっと多くの人に知ってもらいたいと、集会で棚田活用策を提案したりするものの、住民の反応はいまひとつ。
しかし、住民の中には両合棚田の美しい風景を守っていきたいと思っている人も。
石井一男さん(80)はこれまで棚田の修理にコンクリートは一切使わず、昔の景観を守り続けてきた。大勢の観光客が来ることは望まないが、この風景が荒れ果てることは避けたいと思っている。
若者の目線から見た限界集落と、そこで暮らす高齢者の本音、限界集落が抱えるさまざまな問題を追う。

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