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私たち山頂育ち!自然放牧和牛

延岡市北川町の鏡山牧場。標高645m、広大な敷地で育てられているのは、約100頭の黒毛和牛。自然放牧でのびのび育てられている。宮崎で牛といえば霜降りの“宮崎牛”。

しかし鏡山牧場の牛はサシの少ない“赤身肉”「霜降りは旨い!けどもっと量を食べたい」と話すのは広島県出身の八崎秀則代表(46)。現在も広島で園芸資材会社の代表を務めているが、農家らと話をする中で畜産をしたいという思いが芽生えた。

牧場を探す中、鏡山のロケーションに一目ぼれ。2016年に延岡に移住し翌年鏡山牧場を設立した。
延岡に来るまで牛に触ったこともなかったというが、宮崎大学農学部で畜産を学んだスタッフらと試行錯誤しながら現在の規模に成長させた。

放牧し牧草を食べさせて飼育した牛は「グラスフェッド」と呼ばれ、サシの少ない肉となるが、鏡山牧場の牛の血統は宮崎牛と同じため、程よくサシも入る赤身肉になるという。
また動物らしい生き方をさせようという国際理念「アニマルウェルフェア」にも合致。東京五輪への食品提供規格でもある「JGAP」も取得。国内外への販路を広げたいと意気込む。

霜降りと一線を画す、理想的な赤身肉生産に取り組む鏡山牧場に迫る。

会社名:株式会社 鏡山牧場(かがみやまぼくじょう)
担当者:代表取締役社長 八崎 秀則(やさき ひでのり)
住所:宮崎県延岡市北川町川内名6677-6
電話:0982-46-2333
HP:https://www.kagamiyamabokujo.com/ その他:
■鏡山牧場自然放牧和牛ロース:3500円(200g)
■ローストビーフ:3780円(200g)
■ビーフジャーキー:800円(50g)
■牛肉100%ソーセージ:1200円(3本入り)※直売所では900円
上記他、鏡山牧場の肉、加工品など自社HPでネット販売中

鏡山牧場直売所「サニーハウス」
営業日時:土日祝 午前11時~午後3時
問合せ:0982-46-2333
備考:鏡山牧場自然放牧和牛の肉、ホルモン、加工品等販売
店内では焼肉セット、焼肉丼、ホットドッグなど飲食も可能

取材後記

「宮崎牛はおいしすぎて2、3切れで満足しちゃう。だから、たくさん食べられる肉を作りたかった」
鏡山牧場・八崎社長のこの一言が今回の取材のきっかけです。宮崎のみならず日本で最高級の牛肉と言えば「霜降り肉」。口に入れた瞬間「溶けて無くなった~💕」。食レポで良く耳にするフレーズです。そうではなくて「肉喰ってるぞ!」という牛肉が鏡山牧場の自然放牧黒毛和牛です。

鏡山牧場に打合せで伺った時は牧草の少ない冬。まだ放牧のシーズンではありませんでした。4月末、今シーズンの放牧を始めるという日に取材に伺い、正直、驚きました。山の斜面に牛を放した瞬間、牛が走り出したのです。その姿は体格の良い“馬”といった感じでした。歩く時ものんび~りゆっく~り、という感じではなく、軽快にすたすた歩きます。自由に草を食み、適度に運動することで、ほどよく脂が落ちた赤身肉になるのです。宮崎牛の様に美しく、やわらかい肉にはなりません。牛によって肉質にばらつきもあるといいます。しかし、実際に食べてみると、固い、ではなく、噛みしめるごとに肉のうまみがあふれてくる“肉”らしい肉でした。

宮崎で牛といえばもちろん「宮崎牛」!ここに赤身が主体の鏡山牧場「自然放牧和牛」という選択肢が加わったことで、宮崎の、そして九州の畜産文化がさらに発展していくことを切に願います。

担当:MRT宮崎放送/高橋 晋作

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