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空を仰いで ~尹東柱の詩でつなぐ日韓関係~

2016年第10回
制作:RKB毎日放送
ディレクター: 大村 由紀子

韓国の国民的詩人、尹東柱(ユンドンジュ)。韓国では、教科書に詩が載せられ、誰もが暗唱できるほど、よく知られている。 尹東柱は1917年、日本の統治下にあった中国東北部に生まれた。ソウルの延禧(ヨニ)専門学校(現・延世大学)で文学を学んだあと、日本へ留学。東京の立教大学を経て、京都の同志社大学在学中に、治安維持法違反で逮捕。 福岡刑務所で27歳の生涯を終えた。終戦の半年前、1945年2月のことだった。

尹東柱が命を落とした福岡では、21年前から毎年、追悼式が行われている。市民が集って、「尹東柱の詩を読む会」もつくられ、活動を続けている。 尹東柱が残した詩は日本語教育が行われた時代にハングルで書かれ、民族の 文化を奪われた悲しみや苦悩が暗喩されていることから、日本の植民地支配に対する「抵抗詩人」とも呼ばれている。その一方で敬虔なキリスト教徒らしい、内省的で、美しい言葉で綴られた詩は、時代も国も越える普遍性を持ち、人間愛に満ちている。 最近、詩を読む会には、韓国から詩を愛する人が訪ねてくるようになった。
詩を通して草の根でつむがれようとしている新たな日韓関係を考える。

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