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世界で泳げ!海を渡る魚たち

色鮮やかな魚が水槽を彩る水族館。悠々と泳ぎ観客を喜ばせるのは沖縄の海で育った魚たちだ。実は水族館で人気者になった魚の多くが、漁師の網にかかったものの食用としては価値がなかった魚、 南国特有のカラフルな魚は見た目が食欲をそそらないなどと言われ、食卓に並ぶことは少ない、県外出荷も見込めない事から、市場のセリで値段のつかない魚すらある。そんな現状を大きく変えたのが活魚の販売や商業施設の水槽の管理運営を行うオキナワサカナカンパニーの金澤正悟さん(35)だ。

『元々、水族館の飼育係だったんで』そんな金澤さんの飼育経験をいかしたアイデアが、食用として販路のない魚たちを宝物に変えた! それは『魚を生かす』こと 漁師と水族館の飼育係が手を組み、魚の概念に活魚という付加価値をつけた。 すると食用としてだけでなく観賞魚として新たな販路が開けた。 今年7月、韓国ソウルの水族館から注文が入った。

果たして無事にたどり着けるのか、500匹の魚たちが沖縄から1200キロの旅に出る・・・ 飼育現場の技術と漁師の知恵がこれまで価値を見出されなかった魚たちの新たな魅力を引き出した。 沖縄から海を渡る魚たちが今世界で注目を集めている。

<取材先データ>
会社名:OSC(オキナワサカナカンパニー)
担当者:金澤正悟
住所:沖縄県名護市大中1-19-24 名護市産業支援センター305
HP:https://sites.google.com/a/okinawa-sakana.jp/top/home
会社名:国頭漁業協同組合
住所:沖縄県国頭村字辺土名264-3

会社名:アクアプラネット63 (韓国の水族館)
HP:http://www.hanwharesort.co.kr/irsweb/resort3/jpn/tpark/square_tp_intro.asp

※リオオリンピック2016の為、放送時間が各局で変わります。

詳しくはこちら?
リオオリンピック2016による
「世界一の九州が始まる」放送時間の変更
【RKB・NBC・RKK・MRT・MBC】
8月21日(日)15:45~(移動)
【OBS】8月21日(日)13:15~(移動)
【RBC】8月26日(日)(金)24:40 ~ (通常通り)

取材後記

子どもの頃、水族館の水槽を前にして『この魚はいったいどこから来たのだろう』と、学校をサボった高揚感と共に感じた疑問。
大人になってやっと、抱えていた宿題を解決する取材になりました。
海を覗けば水族館で見かける魚が目の前を泳ぎ、市場やスーパーには色鮮やかな熱帯魚が並ぶ、沖縄は日常に図鑑のような世界が広がっています。 中でも取材した国頭村は沖縄本島一広い魚場を持ち、豊かな自然に恵まれています。
その反面、那覇まで車で2時間以上かかり高い輸送費の負担が大きい上、夏は好天が続き大漁になると魚の値は崩れ、
冬は北風が吹きつけ海が荒れると船を出すことが出来ません。楽園の海も漁業の面では厳しい現実があります。
国頭漁協はOSC(オサカナカンパニー)と手を組み、そんなハンデを『活魚販売』でチャンスに変えました。 観賞用だけでなく食用の活魚販売も行っています、手間やコストが掛かるものの、魚の単価は上がり鮮度も保障されます。
方言でグルクマと呼ばれる足の早いサバ科の活魚を出荷し、これまでは火を通さずに食卓に上がる事はなかった魚が、 今では刺身で提供する飲食店も出てくるなど新たな広がりを見せています。
観賞魚に留まらず、魚本来が持つ価値を工夫や技術で活かす、 地方のハンデを乗り越え、限りある資源を最大限活かして地域の新たな産業へと繋げていくという理想的な取り組みになると考えられます。
と、ここまで真面目な事を書いてきましたが、今回の番組を通して一番楽しんでいたのは恐らく私です! 追い込み漁では水中撮影しながらダイビングを楽しみ、海人と語らいながら捕れたての魚を食し、 水族館のバックヤードで珍しい魚たちに触れ、編集中も魚を眺めながら海に潜っている様な時間を過ごしました。
英語も韓国語も話せない私の取材にご協力頂いた皆様に感謝し、いつの日か、沖縄から海を渡る魚たちが地球の裏側で活躍する姿を夢見て・・・

担当:RBC琉球放送 高辻 浩之
子どもの頃、水族館の水槽を前にして『この魚はいったいどこから来たのだろう』と、学校をサボった高揚感と共に感じた疑問。
大人になってやっと、抱えていた宿題を解決する取材になりました。

海を覗けば水族館で見かける魚が目の前を泳ぎ、市場やスーパーには色鮮やかな熱帯魚が並ぶ、沖縄は日常に図鑑のような世界が広がっています。 中でも取材した国頭村は沖縄本島一広い魚場を持ち、豊かな自然に恵まれています。

その反面、那覇まで車で2時間以上かかり高い輸送費の負担が大きい上、夏は好天が続き大漁になると魚の値は崩れ、冬は北風が吹きつけ海が荒れると船を出すことが出来ません。楽園の海も漁業の面では厳しい現実があります。
国頭漁協はOSC(オサカナカンパニー)と手を組み、そんなハンデを『活魚販売』でチャンスに変えました。 観賞用だけでなく食用の活魚販売も行っています、手間やコストが掛かるものの、魚の単価は上がり鮮度も保障されます。
方言でグルクマと呼ばれる足の早いサバ科の活魚を出荷し、これまでは火を通さずに食卓に上がる事はなかった魚が、 今では刺身で提供する飲食店も出てくるなど新たな広がりを見せています。

観賞魚に留まらず、魚本来が持つ価値を工夫や技術で活かす、 地方のハンデを乗り越え、限りある資源を最大限活かして地域の新たな産業へと繋げていくという理想的な取り組みになると考えられます。
と、ここまで真面目な事を書いてきましたが、今回の番組を通して一番楽しんでいたのは恐らく私です! 追い込み漁では水中撮影しながらダイビングを楽しみ、海人と語らいながら捕れたての魚を食し、 水族館のバックヤードで珍しい魚たちに触れ、編集中も魚を眺めながら海に潜っている様な時間を過ごしました。

英語も韓国語も話せない私の取材にご協力頂いた皆様に感謝し、いつの日か、沖縄から海を渡る魚たちが地球の裏側で活躍する姿を夢見て・・・
担当:RBC琉球放送 高辻 浩之

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