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下町工場発!世界最小の演奏台!?

久留米市の「渕上熔接」が作った、チェロやコントラバスなど大型弦楽器を支える滑り止め・エンドピンストッパー。「ウルティマ」と名付けられた直径4センチのエンドピンストッパーは滑り止めとしてだけでなく、楽器本来の音色を奏でることが出来るとされ、世界的オーケストラの首席チェリストも「素晴らしい」と太鼓判を押し、「宣伝として自分の名前を出してよい」というほど絶賛した。

 

開発者の渕上貴之さん(44)は、アルミ熔接の競技会で日本一に輝いた実力の持ち主で、その技術を見込まれJAXAの仕事を依頼されたこともある。しかし楽器作りとは一見無関係な溶接工場がなぜ「世界最小の演奏台」を生み出したのか?学生の頃から音楽が趣味で、高校の吹奏楽部の指導もしている渕上さんは、コロナ禍で演奏会の機会を失った学生のため、ホールで演奏しているような音を体感できる様にとウルティマの製作に取り組んだ。

 

試行錯誤している時、音楽愛好家の銀行家からNYで活躍していたアーティストを紹介され、精度の高いエンドピンストッパーが完成したという。高い技術とプロの知見、文化への理解というジャンル違いの英知が結集した「世界最小の演奏台」の実力とは?

企業名:渕上熔接
住 所:〒839-0809 久留米市東合川4丁目9番7号
電 話:(0942) 43-5064
ホームページ: https://fuchigami-welding.com/

取材後記

熔接工事がメインの会社でありながら、世界的チェロ奏者が絶賛したエンドピンストッパー「ウルティマ」。製作者の渕上貴之さんは「楽器用アンカー」と表します。ウルティマは、奏でた大型弦楽器の音を床に逃がさず、演奏者にダイレクトに音を返す作用があり、臨場感あふれる音を感じながら自信をもって演奏に集中出来る、と言われています。

 

元々はコロナ禍でホールでの演奏を諦めなくてはならない学生のために開発を進めました。「ウイーンフィル交響楽団の首席チェリスト・タマーシュ・ウルガさんに認めてもらうなんで、夢のようでフワフワしています」と語りつつ、自社工場で大学生に熔接の技術を伝承するなど地道な活動も続けておられる渕上さんの活動に、目が離せません。

 

(RKB毎日放送/石川 恵子)

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