皮膚がウロコのように…難病「魚鱗癬」取材20年 26歳になった青年に彼女が

国の指定難病「魚鱗癬(ぎょりんせん)」。魚の鱗のように皮膚が硬くなり、はがれ落ちる病気です。この病気の患者や家族の交流会が、3年ぶりに開催されました。RKBが6歳のころから取材を続けている男性は、26歳になり、同じ病気と闘う子どもや家族をサポートしています。

 

北九州市に住む梅本遼さん、26歳。遼さんには「魚鱗癬」という皮膚の病気があります。
6歳当時の梅本遼さん「痛い!」
魚鱗癬は遺伝子異常による先天性の病気で、魚の鱗のように皮膚が硬くなりはがれ落ちたり、皮膚が赤くなったりという症状があります。患者は、全国に200人程度と言われていて、見慣れない病気のため遼さんは、これまでも多くの偏見にさらされてきました。

遼さんの母、千鶴さんです。毎年、魚鱗癬の患者やその家族が集まる交流会を開催しています。この2年間は新型コロナウイルスの影響で中止を余儀なくされていましたが、今年は開催することを決めました。
梅本千鶴さん「悩みとか、電話では話ができたりするけど、やっぱり会って直接聞きたいっていう要望が多かったんで。コロナ……心配は、すごい心配なんです。やるにあたっては」

遼さんは今年の交流会に連れていきたい人がいました。
遼さん「彼女です」
千鶴さん「これで遼が、これから一人の男としてしっかりしてもらわんと」
遼さん「(Q.病気のことは、出会った時に……)全部言っています。見た目でわかるけ、『こういう病気やけど大丈夫かね』って言ったら、『大丈夫』って言ってくれて」
稲田桃香さん「できることとできないことが早くわかれば手助けできるから。あとは何も気にならなかった」
遼さん「それ、俺も初めて聞いた」
千鶴さん「普通、大丈夫って二つ返事では絶対言えない。私だったら言えないなって」

千鶴さん「え~、久しぶり。大きくなっちゃって。顔が全然違うもんね」
3年ぶりの交流会には、全国から10組が参加しました。
遼さん「彼女です」
「いきなりきたね~、ぶっこんできたね~」「本当に? 本当に?」「2回も本当に、って言うな。俺、1回しか言ってない」

広場でのびのびと遊ぶ子供たち、周りの目を気にせずに楽しそうに遊ぶ姿に、親たちは。
愛媛県から参加した櫛部優花さん「コロナで外に出るのが難しかったりしたんで、こうやって集まれてうれしいですね。情報も共有できるし」
梅本千鶴さん「ちょっと日陰に入ろうよ。あそこに行こう。木の下に行こう」
櫛部優花さん「体温調整が難しいんで。すぐ体温はあがっちゃうんで」
魚鱗癬の患者は体温の調整が難しく、特に子供は注意が必要です。

レストランでのアルコール消毒です。
福岡県から参加した岡田翔磨さん「(スプレータイプの消毒は)染みる感じで、ちょっと痛いんですよね。できるだけしないようにしたい。ポケットティッシュのような、アルコールタオルを持ち歩いたりしていますね」
また、皮膚が乾燥しているため、ビニール手袋も着けづらいようです。

夜の座談会、参加者たちは、それぞれが抱えている不安や悩みを打ち明けます。
福岡県から参加した親の山本健太郎さん「なんで赤いと?とか。見た目のこと言われた時に、なんて答える?」
遼さん「生まれつき病気で、肌が赤いんで(と言う)。本人の中で、どのぐらいかみ砕いているかやね、自分の病気を」
山本健太郎さん「なんだかんだ僕たちが言ってもわかってないところがあるんで、いろいろわかっている遼くんは、経験したことを伝えていってほしい」

三重県から参加した濱口結衣さん「ここに来ると、その時悩んでいたことがぱっと解決されたりとか、そうやってやったらいいんだとか、そこまで悩まなくてもよかったんだとか、気持ち的にすごく助けられるというか」

京都府から参加した藤田葵さん「周りには(病気のことを)話せる子もいないし、共感してくれる人もあまりいないから、この会に出ることで、ちゃんと素で話せる。病気のことを気にしないで話せるのはむっちゃいいなって思いますよね」

梅本千鶴さん「やっぱり子供たちの笑顔を見るのがうれしいし、お母さんたちの仲間に会えたほっとしている顔を見ると、いろんな心配はあったけど、やってよかったなって改めて思っています。会うことの重要性、直に会って話すことの大切さというのをつくづく実感しました」

SHARE
  • Twitter
  • Facebook
  • LINE