選挙後の焦点「憲法改正」 候補者の考えは……

参議院選挙は、10日に投票日を迎えます。今回の選挙では、憲法改正に前向きな改憲勢力の議席が3分の2を超えるかも注目されています。福岡選挙区に出馬した16人の候補は、憲法改正についてどう考えているのでしょうか。

◆「憲法改正」「護憲」さまざまな声

1905年に日本とロシアが戦った「日本海海戦」の犠牲者を慰霊する式典。ロシアによるウクライナ侵攻を受けて日本の安全保障に対する関心が高まる中、参列者からは憲法改正を求める声が聞かれました。

参列者「自分の国ぐらい自分で守れないといけないと思います。そういう意味で改憲するべきだと思います」「今後の世界情勢についていけないんじゃないか、と私は思いますけどね。ウクライナと同じようなことが、何年後に日本にふりかぶってこないとは限らないよね」

一方、街では憲法改正に慎重な意見も聞こえてきます。

有権者「(ウクライナ侵攻に)紛れていろいろ変えるというのがちょっと困るなぁという気はします。私は『憲法改正しなくていい』という考えです」

◆参院選結果次第で、改正に向けた動きも

衆議院では、与党の自民党・公明党に加え、憲法改正に前向きな日本維新の会や国民民主党を加えると、改憲勢力が憲法改正の発議に必要な3分の2を上回っています。今回の参議院選挙の結果次第では、憲法改正に向けた動きが進む可能性があります。

◆9人が改正に前向き

福岡選挙区の候補者に「憲法改正の是非」を聞いたところ、前向きだったのは9人です。

自民・現 大家敏志候補「憲法は国民のものであるという考えを持っていまして、しっかりした議論の後に、必要な改正を行っていく」

公明・現 秋野公造候補「今までの憲法の中にない部分について加えるということはやるべきだと考えています」

維新・新 龍野真由美候補「憲法改正に関しては賛成です。新しい権利の保障などを行うためにはやはり必要だと思っています」

国民・新 大田京子候補「時代に合わせて変える議論をすべきだと思います」

N党・新 熊丸英治候補「徹底的に改正していけるという方向がよろしいかと思います」

諸派・新 野中しんすけ候補「日本人だけでしっかり作り上げていこう、作り替えていこうという考えです」

諸派・新 江夏正敏候補「国防軍の創設と自衛権の明記を、しっかりと憲法9条改正でやっていかなければならない」

諸派・新 組坂善昭候補「是とするべきかなという思いもあります。しかし先制攻撃だけは絶対いかん」

無所属・新 対馬一誠候補「第9条をまず改正して、自衛隊のあり方をはっきりさせる」

◆改正に慎重なのは5人

これに対し、5人が憲法改正に慎重な考えを示しました。

立民・現 古賀之士候補「憲法改正を全く100%否定するものではないんですが、みなさんたちのご意見を熟議する必要がある」

れいわ・新 奥田芙美代候補「現行憲法にのっとった政治に戻してから、改憲というならば言ってください」

共産・新 真島省三候補「断固反対です。憲法9条を変えるとか言っています。これは、暮らしも平和も壊す道です」

社民・新 福本貴紀候補「憲法9条は必ず守らないといけない、ほかの人権規定も壊されてしまう」

N党・新 和田昌子候補「基本的には変えて欲しくないです。慎重に考えて検討していくべきだと思います」

◆独自の意見も……

改正の是非について2人からはこんな意見も……。

諸派・新 先崎玲候補「憲法は廃棄するんです。GHQの憲法はもう廃棄して新しい憲法を作らないと」

N党・新 真島加央理候補「今の段階ではどっちもどっちなんですけども、第9条の問題はやはりでかいなと思っています」

◆選挙結果が未来を大きく左右する可能性

衆参の両議院で意見が分かれた時に、衆議院の意見を国会の意見とする「衆議院の優越」。しかし憲法改正の発議でこの「優越」はなく、衆参それぞれで3分の2以上の賛成が必要となります。

憲法学を専門とする九州大学の南野教授は、この点からも今回の参議院選挙は重要だと指摘します。

南野森教授「憲法問題だけで投票する、しない、あるいは投票先を決めるということにはならないかもしれませんけど、自分たちの一票がひょっとすると改憲問題につながるのだという意識は持って投票される方がいい」

JNNの調査では、憲法改正を最大の争点と挙げたのはわずか4パーセントにとどまっています。選挙戦でも活発な論戦は起きていませんが、参院選の結果がこの国の未来を大きく左右する可能性があります。

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