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円安が「ウッドショック」に追い打ち 輸入木材“さらなる価格上昇”も

世界的に木材が不足し、価格の高騰が続くいわゆる「ウッドショック」。急激な円安の進行が追い打ちをかけています。国内で消費される木材の多くが輸入に頼っているだけに、製材業者は頭を悩ませています。  

「円安で価格が2、3割上昇」

高田製材所 高田豊彦社長「これがカナダ産の松ですね。それから下のものがカナダ産のヒバ」



福岡県大川市にある高田製材所。取り扱う木材の約7割は外国産で、アメリカやカナダなどから輸入しています。


高田製材所 高田豊彦社長「ウッドショックの影響で価格が3割くらい上がって、そこから円安の影響で2割、3割上がっている状況」

ウッドショックに追い打ち

新規の住宅価格にも反映

新型コロナの影響でテレワークが普及し、アメリカや中国では住宅の需要が急速に拡大。木材が取り合いの状態となったため、木材の価格が高騰するいわゆる「ウッドショック」が起きました。

さらに、今年に入ってから急速に円安が進んだことで、輸入木材の価格も急上昇しています。
高田製材所 高田豊彦社長「いままで売っていた値段と全く違いますので、価格を転嫁しようとすると、なかなかお客さんも買い控えられる。値上げするとなかなか買ってくれない。生鮮食品だと食べなきゃいけないので買わざるを得ないけど、木材はもう少し待とうかという気持ちも出てくると思う」

新規の住宅価格にも反映

国内で消費される木材のうち、国産材が占める割合を示す「木材自給率」は、日本は約4割で、多くを輸入に頼っています。それだけに、急激な円安が住宅の建設や家具の生産などに与える影響が心配されます。


高田製材所 高田豊彦社長「2、3か月後からは、もっとこの急激な円安の影響がさらに出てくる。円安ということで価格は上がることになるので、最終的な家具、住宅の値段にコストアップは避けられない」
木材価格の高騰は、新築住宅の価格にも反映されています。福岡市に本社を置く住宅メーカー「イオスコーポレーション」です。約2年前からウッドショックなどの影響で、戸建て住宅が平均300万から400万円ほど値上がりしているといいます。
イオスコーポレーション工事部 小塩武敏部長「いま値上がりした状態で、横ばいの状態。円安で若干、不透明ではあるが価格が上がる可能性はでてきている。価格が上がる要素はあっても、今のところ下がる要素はない」

木材自給率は約4割

国内で消費される木材のうち、国産材が占める割合を示す「木材自給率」は、日本は約4割で、多くを輸入に頼っています。それだけに、急激な円安が住宅の建設や家具の生産などに与える影響が心配されます。
高田製材所 高田豊彦社長「2、3か月後からは、もっとこの急激な円安の影響がさらに出てくる。円安ということで価格は上がることになるので、最終的な家具、住宅の値段にコストアップは避けられない」

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