PageTopButton

「積み木」で注文のレストラン いろんな“苦手”を解消し働きやすい環境づくり

レストランの注文を積み木でしたことはありますか?障害がある人も働きやすい環境づくりに、ぬくもりが伝わる積み木が一役買っています。お腹も心も満たされるレストランを取材しました。  

テーブル上にカラフル積み木

北九州市小倉北区木町にあるレストランです。木のぬくもりを感じる店内、各テーブルの上には、カラフルな積み木が置かれています。
RKB下濱美有「このレストランでは注文の方法が一風変わっています。食べたいものを積み木の中から選びます」
下濱「これ、お願いします」 店員「コーヒーは食事と一緒か食事の後か、お選びいただけます」 下濱「食後にお願いします」

いろんな“苦手”を解消

カレーやオムライスなどのメニューが書かれた積み木、オーダーに積み木を使っているのには、ある理由があります。
NPO法人「nest」嶋田良二統括マネージャー「書くことが苦手な方、聞くのが苦手な方、言葉で伝えるのが苦手な方、いろんな苦手な方がいる。積み木にしたら、すべてクリアになる気がして」
一般的なレストランでは、従業員がオーダーを聞いて、メモを取るなどして厨房に伝えることが必要です。この「聞く」「書く」「伝える」という作業を、「積み木」を使ってひとつにまとめることで、苦手な人も確実にオーダーを通すことができます。

働きやすい環境づくり

ホールを担当する浅村宗久さんです。軽度の知的障害があります。
浅村宗久さん「自分は書くのが苦手なタイプでして、積み木はありがたいかなと思います。いろいろ感じられなかったこととか初めての経験がかなりあるので、それで刺激的に感じています」
子どもの頃から、料理に関わる仕事に就きたかったという浅村さん。「積み木」のおかげもあってか、生き生きと働いています。
浅村宗久さん「初めてここに来たときよりも、かなりしゃべれる。客やほかの従業員とフランクに話せるようになったかなと実感があります。料理を運んで、おいししかったと言ってくれると嬉しい」

お腹も心も満たされるレストラン

「オーダーしたものが間違えないので、いいのかなと思います」「私は、このにっこりとかにっこりゼロ円みたいな積み木が、ちょっとウイットに富んでいていいなと思います」
オーダーを積み木にするという、ちょっとしたアイデアで笑顔が広がりました。お腹も心も満たされるレストランです。
NPO法人「nest」嶋田良二統括マネージャー「この地域の中で、障害のある人もない人も一緒に集えるような場所にしたい。この輪をどんどん広げていきたいという感じがします」

この記事はいかがでしたか?
リアクションで支援しよう