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「非常にじくじたる思い」北九州市長選に出馬表明した自民県議は一転断念 元キャリア官僚に自民は“一本化”

2023年2月に行われる北九州市長選挙に出馬すると表明していた自民党の中尾県議が6日、突然出馬を断念しました。市長選の行方に影響する決断の背景に何があったのでしょうか?

断念した市議「気持ちの整理がつかん」

北九州市長選の候補をめぐって自民党福岡県連で6日に協議した、県議団と北九州市議団。まだ出馬の表明もしていない元国土交通省官僚の津森洋介氏に一本化し、中尾県議は出馬を断念すると表明しました。
中尾正幸県議「ちょっと待ってね。なかなか気持ちの整理がつかんけん」
Q会ったこともない、政策をまだ表明していない津森さんに譲ることに対しての気持ちは?
「非常にじくじたる思いがありますけど、自民党県議団の重鎮と市議団の重鎮のみなさんがずいぶん協議を重ねた結果だと思っています」

「自分が選ばれる」と直前まで思っていた…

先週、「自民党を割ってでも出馬する」と話してから一転。出馬断念を表明した中尾県議は、直前まで自分が選ばれると思っていたと話します。
中尾正幸県議「蔵内会長が『お前』って言ってくれたから、お任せします。『お前で行く』と言われたら、任せますって言うよね。北九州市議団の皆さんの思いが県連に伝わったんやないですか」
その蔵内氏、先月29日に津森氏と、北九州のドンと呼ばれ前の選挙で落選した片山尹(おさむ)前市議と会談していて、水面下での調整が続いていたと見られます。
北橋健治市長「自由民主党の中で、ようやく合意が成立したことを歓迎しております」
自民党が候補を一本化したことに、北九州市民は……。
小倉北区の男性(60)「市民の声が届いていない部分があるから、不安定材料多いよね。相談、一般市民に声かけるなり、『どうでしょうか』という反応はほしかったね」 小倉北区の女性(40)「何してくれるか分からないので、早く公表してほしいのはありますね、(立候補)されるのであれば」

別の元厚労省官僚は元市長が応援

一方、週末小倉で事務所開きを行った元厚生労働省官僚の武内和久氏のもとには、元市長の末吉興一氏が駆けつけました。
末吉興一元市長「一番いい知識を持ち、経験を持ち、地元に住まっておる人が、今度志を立てて『ここに出たい』とおっしゃるわけです。市にとって幸運な人が現れたと僕は思っています」
末吉元市長は「海外のことがわかる人が大切で、北九州に要求されている」として、駐英大使館での勤務経験などがある武内氏を支援する考えを示しました。
武内和久氏「過去からのしがらみを断ち切って、利権をなくして、財源を作って、そして未来にしっかり投資をしていく。そういう北九州市にしていきます」

23年2月5日に投開票

このほかに北九州市長選には、北九州青年会議所理事の清水宏晃氏も出馬の意向を明らかにしているほか、共産党も独自候補の擁立を検討しています。2月5日の投票日まで3か月を切る中、構図が見えてきた北九州市長選。今後、市民の前でどのような論戦が繰り広げられるのでしょうか。

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