PageTopButton

「第8波」に備える国の新指針 感染症の専門医に聞く“福岡の感染状況と対策” 

新型コロナの「第8波」に備えて、国は新たな指針をまとめました。感染レベルを病床使用率に応じて4つの段階に分けています。病床使用率が50%を超えると「医療負荷増大期」、そして80%を超えると「医療機能不全期」となります。  

病床使用率が50%を超えて感染拡大期に入った場合は、自治体の判断で「対策強化宣言」を出せるようにします。対策強化宣言は、感染リスクの高い場所への外出を控えるなどの呼びかけを行います。
また、さらに感染拡大が続いた場合には「医療非常事態宣言」を出し、外出や移動を必要最低限にし、出勤を大幅に抑制するなどの呼びかけを行います。ただし、これまで行ってきた飲食店などへの時短や休業の要請は行わない方針です。

専門医に聞く“福岡の感染状況と対策”

現在の感染状況と今後の対策について、感染症が専門の北九州市立八幡病院・伊藤重彦名誉院長に聞きました。 Q新規陽性者数が2000人を超える日が出ています。第8波の入り口に入ったのでしょうか?
「元々、今の時期に増え始めると予測できていた。行動制限がなくなって多くの方が移動することが増えてきて、かつマスクを外せるときは外そうという傾向になってきた。2000人を超えてもこの1週間で2000人から3000人まではいっていませんから、これが3000人を超えてくるようになると第8波の入り口。3000人を超えて4000人~5000人に2週間くらいでなってしまえば、これは第8波の真ん中と言っていい」

Q第7波を超える可能性は?
「これまで感染対策を一生懸命やってきた。そしてワクチン接種と感染対策予防の2つでセットにしての対策で、下げ止まりで500人まで持ってきたという実績がある。このオミクロン株というBA5くらいであれば、第7波より急に悪くなる要素は少ない。第7波までいっても、さらなる変異がない場合は第7波がマックスであって、それより小さい波にも抑えることができる」

Q第8波はインフルとの同時流行も懸念されていますが?
「高齢者の感染者が増えれば医療体制がひっ迫する。感染力の強いオミクロン株が再び高い波になると、感染者の絶対数も増える。そうなったらベッドは埋まっていく。高齢者対策が一番のポイント」

Qこれからの時期の対策は
「冬は皮膚や粘膜が荒れやすい時期なので保湿が大事。乾燥して飛沫が飛びやすいので、普段よりも少し距離をとるという対策も必要です」

この記事はいかがでしたか?
リアクションで支援しよう