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財津和夫、自らの闘病経験を踏まえて「言葉の持つ力」を語る

TULIP・財津和夫が、時にはリスナーのお便りに勇気づけられ、また時にはリスナーを励ませられるよう自らの経験談をお届けする『グランドメゾン プレゼンツ 財津和夫 虹の向こう側』。今回はリスナーのお便りをもとに「言葉の持つ力」について、財津の経験を紹介する。

「言葉の持つ力」を感じた時

ガン闘病を続けるリスナーからの「病院スタッフの言葉に慰められた。言葉の持つ力はすごい、と感じた」というお便りを読み終えた財津が、返答するように自分の経験を話し始める。

「僕もガンで入院していましたが、孤独で不安な気持ちを抱えている時に、担当のお医者さんが世間話を終えて病室を出ていく間際に私に聞いた。『財津さん、今一番何をやりたいですか』『ゴルフかなぁ』『そうですか。でもドライバーはまだ振っちゃいけないですよ。ほどほどにして下さいね』続けて、『あ、パターはいいですよ。パターはやってくださいね』と言って、去って行った。」
「何が言いたかったのかなぁ、と時間が経ってから思ったのは『あなたはまだ病(やまい)にあります。治るまで激しい運動はダメです。でもパターのような運動はちょっとずつできますよ、パターぐらいだったら動けるんですよ』と、治っていく過程を遠回しに伝えられたような気がした。『ドライバーは振っちゃダメですよ』とだけ医者に言われたら『あ、俺ずっとダメなのかなぁ』と思ったかもしれないけど『パターは良いですよ』と言われて、医者の言葉って大事だよね、と思いました。」
「また、言われた言葉の間〔ま〕も大事。2、3歩進んだあと『パターは良いですよ』と言いだすその間も良かった。話術の巧みな人はその間が上手いよね、落語家さんとか。」
経験を基にした財津の話は続く。いつもは武田アナに逆質問をついついしてしまう癖があるが、「絶妙な間を保ちつつ、もっともっといろんな切り口で(財津自身に)話を紡いでもらいたい。」と思ったリスナーが数多くいらっしゃるかもしれない。

今日の一曲は、TULIP「たったひとりのオーディエンス」。
1983年(昭和58年)の年末に発売されたTULIP24枚目のシングル。当時のコンサートツアーではレコード発売よりも前から演奏され、翌1984年に発売されたアルバム「I dream」にも収録されている。
次回の放送1月22日も、通常通り18時15分(午後6時15分)から。
今月末公開予定の映画「ミスター・ムーンライト~1966 ザ・ビートルズ武道館公演 みんなで見た夢~」にちなみ、楽曲「ミスター・ムーンライト」と武道館公演に関する、財津の意外な感想(?)をお届けする予定。

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